本格的な山菜採りのシーズンを前に、岩手県警は過去5年に発生した山菜採り中の遭難事故の発生状況をまとめ、4月16日に発表しました。
岩手県警は「山の恵みの収穫より安全第一」と注意を呼び掛けています。

岩手県警生活安全部によりますと、2024年までの5年間に岩手県内で発生した山菜採り中の遭難事故の件数は55件で、遭難者は63人でした。

死亡した人は6人で、「病気」が3人、「クマによる被害」が2人、「滑落」が1人となっています。

遭難事故を原因別で見ると、「道迷い」が34件、「クマの被害」が19件などとなっています。

遭難した人を年代別で見ると、63人中54人が60歳以上という結果になりました。

この上で岩手県警生活安全部は、遭難防止対策として以下の内容を挙げています。
・気象情報の把握に努め、家族や知人に行き先と帰宅予定の時間を知らせる。
・携帯電話を必ず持つ。110番通報でおおむねの位置が分かる場合もある。
 電波が通じていない場所でも自分の位置が分かるスマートフォンアプリの活用が有効。
・食料や雨具・防寒着など持って、目立つ服装で入山する。
・クマとの遭遇を避けるため、明け方と夕方の入山を避け、鈴・笛・ラジオなどで音を鳴らす。また、クマよけスプレーも持参する。
・複数人で入山し、声を掛け合い、常に互いの位置を確認しながら行動する。
・山での発病は大事に至るので、自分の体力と健康状態に応じた行動をして決して無理はしない。
・遭難した場合は、翌朝まで体力を温存するため、暗い場所でむやみに動かない。ヘリコプターが見えたらタオルやシャツを大きく振って知らせる。

岩手めんこいテレビ
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