2024年8月、鹿児島県阿久根市の自宅で当時75歳の妻の首を絞めて殺害したとして、殺人の罪に問われている男の裁判で、男は「精神的に疲れ、心中しか考えられなくなった」と、当時の状況を語りました。
殺人の罪に問われているのは、阿久根市大川の無職、牧 正夫被告です。
起訴状によりますと、牧被告は2024年8月27日、阿久根市の自宅で妻のみい子さんの首を両手で締めて殺害したとされています。
17日の冒頭陳述で検察側は、妻の介護によって被告が将来の不安に駆られ無理心中を図ったと、事件の背景を説明しています。
18日の裁判では被告人質問が行われ、弁護側から事件に至る経緯について問われた被告は、当時の状況について、
「急激に悪化した妻の体調や、慣れない家事などから精神的に疲れて、夜に眠れなくなった。心中の方法ばかり考えるようになった」
また、検察側から親族や友人に相談できなかったのかと問われると、
「迷惑がかかると思い、誰にも相談しなかった」
裁判は4月21日に結審し、4月25日に判決が言い渡されます。