想定以上の大混雑が課題となっている大阪・関西万博。

特にアメリカやフランスなどのパビリオンに行列ができているが、実は予約不要でも十分楽しめる“穴場”がある。
万博ならではの“独特の空間”を取材してきた。

■「タイプA」の混雑よそにすんなり入れる“穴場”「タイプC」
記者リポート:平日ですが、タイプAのパビリオンは外にまで列がのびています。
参加国が独自で建設する「タイプA」と呼ばれるパビリオン。メディアでも取り上げられる機会が多く、連日長蛇の列ができている。
実は、もっと手軽に万博ならではの雰囲気は楽しみたいという方に、穴場のパビリオンがある。
案内係:こんにちは。コモンズD(タイプCパビリオン)です。25カ国同時に展示しております。よかったらどうぞ。

会場内に6つある「タイプC」パビリオン。
アフリカや小さな島国など、なかなか行く機会がない国々が、1つの建物にブースを出展しています。
アフリカ「ブルンジ」のおいしそうなスイーツや、カリブ海の島国「アンティグア・バーブーダ」のブースでは楽器の演奏も体験できます。

■「イエメン」ブースは少し怪しいけど現地の雰囲気を感じる
古くから貿易の中継地として繁栄してきた中東の国「イエメン」。現地の市場を再現し、アクセサリーなどが販売されている。
ただ有名ジュエリーにそっくりの商品があったり、どこにも値段が書いていなかったりと少し怪しいような…
記者:ハウマッチ?
担当者:1000円。
このキーホルダーは1000円均一のようで、次々と手渡されたが、何が何だか全く分からない。
そして「ギフト、ギフト」と言って渡してくれたのは、「バクラヴァ」というイエメンの伝統的なお菓子だった。
リアルな現地の雰囲気を感じられるタイプCのパビリオンだ。

■「newsランナー」でおなじみ「キルギス」のブースはどうなった?
「newsランナー」が開幕前からずっと取材を続けてきた、美しい山々が広がる中央アジアの国「キルギス」も、タイプCに出展している。
ことし1月、万博の国際会議で吉原キャスターがたまたま通りかかったキルギスの担当者アジスさんに話しかけ、意気投合。キルギスで採れた超高級はちみつをプレゼントしてもらった。
吉原功兼キャスター:上品な甘みですね。
アジスさん:まいう~?
吉原功兼キャスター:キルギスパビリオンではちみつが食べられんですか?
アジスさん:あ~ちょっと難しいかもしれませんが…でも頑張って何かをしましょう。頑張りましょう。
1月にはパビリオンで試食ができるように検討するとの返答をもらっていた。
さらに3月には「newsランナー」出演のために来日してくれた。

■ストレスがなくなる?遊牧民の家
果たしてどんなパビリオンになったのか、開幕初日に訪問した。
吉原功兼キャスター:いましたよ、アジスさん。
アジスさん:ようこそ。キルギスにようこそ。
開幕に合わせてアジスさんも気合十分で来日していました。
ブースに吊り下げられているのは、“ハウルの動く城”をイメージしたというオブジェ。さらに体験コーナーもあり…。
アジスさん:家に入るときは、キリギス人も遊牧民ですから、靴を脱いで入りますね。疲れているでしょう?
吉原功兼キャスター:結構歩いたから疲れました。
アジスさん:はい寝ちゃいます。ストレスがなくなります。キルギスにいらっしゃればいい。遊牧民と家で寝ると、1週間たったらすぐストレスがなくなります。

■高級キルギスはちみつの試食があった
そして、気になる超高級「はちみつ」はどうなったのか。
アジスさん:キルギスハニー!キルギスはちみつが試食できました。
吉原キャスターの要望通り、はちみつの試食が実現。さらに「newsランナー」を見たから来たという来場者の方にも遭遇した。早速、はちみつを試食してもらった。
アジスさん:(試食する来場者に)もっともっと、1万5000円。
吉原功兼キャスター:値段言うと取りにくくなります。
そのお味はもちろん…。
来場者:めちゃくちゃおいしいです。
吉原功兼キャスター:あまり食べたことない味ですよね。
来場者:びっくりしすぎて『まいう~』が出なかった。
吉原功兼キャスター:まいう~が出ないぐらい、びっくりするパターンもある。
アジスさん:あ、そういうパターンもある?まいう~の上のパターン。

ちょっと目立たないけれど、お買い物も、グルメも、個性的な展示も楽しむことのできるタイプCパビリオン。
万博の”穴場”にぜひ足を運んで、知らない国々の文化に触れてみてはどうだろうか。
(関西テレビ「newsランナー」 2025年4月15日放送)
