任期満了に伴う富山市長選挙が、13日告示され、現職と新人の2人が立候補しました。
人口減少が加速するなか、どう市政運営を進めていくのか一騎打ちの選挙戦で、両氏が、舌戦を繰り広げられます。
富山市長選に立候補したのは、届け出順にいずれも無所属で、現職の藤井裕久候補と新人の染谷明子候補の2人です。
*藤井裕久候補
「中心市街地を活性化させながら郊外の核をしっかり作っていく。これをやらなければ富山市全体の均衡ある発展はありません」
前回4年前、県議会議員任期途中に、市長選に出馬し、初当選。
この4年間、市政の舵取りを担ってきた藤井候補。
自民、公明、立憲民主、国民民主の推薦を受け、選挙を戦います。
2期目を目指す今回は、前市政から引き継いだコンパクトなまちづくりにデジタル技術を活用したスマートシティ政策を組み合わせ、人口減少社会に対応すると訴えます。
*藤井裕久候補
「合併20年になるこの年富山駅を中心に県と富山市中心市街地は非常ににぎわいを呈している。しっかりとコンパクトシティにスマートシティ政策を重ね合わせて市民の皆さんと一緒になって街づくりを進めてまいります」
公約に「幸せ日本一とやま」を掲げ、こどもまんなか社会の実現や能登半島地震からの早期復興などを訴えます。
選挙戦では、旧富山市を中心に市内全域を周り、直接、市民と対話することで浸透を図る構えです。
*藤井裕久候補
「あたたかい『こどもまんなか社会』で育ってきた子はふるさとの匂いが染みつきます。そうすると必ず大人になって県外に出ても国外で活躍していてもいつかは富山に帰ってきたい。そういう大人に育つ。私はそのことが人口減少社会を食い止めていく、地道でありますけど大事なことだなと思っている」
*染谷明子候補
「いま物価高で収入は上がらず、私たちの暮らしは本当に大変。いまの富山市政は上下水道料金の大幅値上げ、そしてごみの有料化を進めようとしている。値上げありきではなく、多様な財源を活用して、市民の暮らしを守る」
理学療法士やケアマネージャーとして長年、医療福祉問題に関わってきた染谷明子候補。
共産党県委員会や県労連などでつくる「市民が主人公の富山市政をつくる会」が擁立し、加盟団体の会合を回るなどして支援を呼びかけてきました。
*染谷明子候補
「こんな大変な時だからこそ一緒にこの富山市を市民の命、暮らし、最優先の温かい富山市に変えていきましょう」
公約に掲げるのは、中学校までの学校給食無償化や、給付型の奨学金制度の拡充、補聴器購入への助成など市民の暮らし最優先の富山市政の実現です。
地元の富山市北部エリアを中心に街頭演説に力を入れ、政策の浸透を図ります。
*染谷明子候補
「暮らしに直結する具体的な政策をいくつも出していますが、そういった政策で市民の暮らし優先の富山市にしていくということ。一市民の目線から市長選挙を戦っていきたいと思っている」
市長選と同じく13日告示された富山市議選には、現職35人、新人12人、元職4人のあわせて51人が立候補し、38の定数に対し、13人オーバーの激戦となっています。
富山市長選と市議選の投票は今月20日で、即日開票されます。