山梨・南アルプス市に山梨初となる「コストコ」が11日にオープン。夜明け前から長い行列ができていた。アメリカ生まれのコストコ、トランプ関税の影響が出てくるのかも気になるところだ。どんな影響があるのか取材した。
開店前1000人超の行列…先頭は1週間前から!
11日、山梨県に初上陸した会員制大型スーパーの「コストコ」。初日は10万人を超える人が来店すると予想されていた。

まだ暗い午前3時半頃、早くも巨大な店舗を取り囲むように1000人以上の列ができた。

長~い列の先頭にいたのは栃木県から来た女性。
なんと1週間前から並んでいるという。

栃木県から来たコストコファン:
コストコが大好き。特にオープンが好き。
暮らしてます。ひたすら座って…。

結局、あまりの人の多さに、店は開店時間を2時間半前倒しし、午前4時半にオープンした。

1万平方メートルを超える広い店内には、ボリューム満点の食品や日用品がズラリと並んでいる。
近隣住民は「安い!」「山梨は何もないから暇つぶしに来られそう」と話す。

どこの売り場も人・人・人…。
精肉コーナーの目の前には、人がいっぱいで渋滞ができていた。
ようやく精肉コーナーにたどり着いた女性は、さっそくお目当ての大容量のお肉を手にしていた。
買い物客:
お肉がすごい安い。バラで買うより安くてお味もすごくいい。

物価高で家計が苦しく中、多くの人が日頃の憂さを晴らすように買い物に夢中になっていた。
買い物客(購入額4万2000円):
男の子が3人いるのでお肉をたくさん買った。トイレットペーパーは2個買いたかったが、息子に怒られて1個しか買えなかった。

大きなカート2個分の買い物をしていた家族の購入総額は約5万8000円。「たくさん買ってしまって…。買いすぎちゃって…。過去一ぐらいで安かったので」と話した。
“コストコ富士”映えスポットに
山梨に初上陸したコストコのそばには、なにやら人が集まっていた。試行錯誤しながら、コストコと富士山を撮影している。

この複合施設は“コストコ富士山”が撮影できる“映えスポット”なのだ。

台湾から来た観光客は「富士山きれい」と話すと、栃木から来た観光客も「これで流行ったら面白い」と声を上げていた。

多くの買い物客でにぎわったオープン初日、広い駐車場には車が満車状態となっていた。
ナンバープレートを見ると多くの“越境勢”がいた。隣の長野県民にとっても、一番近いコストコになるのだ。

長野県から来た買い物客:
今まで(コストコは)埼玉や群馬にしかなかったのにやっとここに…。1時間かからずに来られて、とても利便性がいい。
コストコに“トランプ関税”影響は
そんな買い物客もやはり、「これはアメリカ産の肉。これは関税かかっているんですかね』と気にしていた。

アメリカ生まれの“コストコ”に、“トランプ関税”の影響はあるのだろうか。

フジテレビの智田解説副委員長は次のように説明する。

フジテレビ・智田裕一解説副委員長:
アメリカの大手小売りの多くは、トランプ関税で国内での販売戦略の見直しを迫られるのでは、そんな見方が強まっています。
日本でも出店を広げ、品揃えを強化してきた事業戦略に影響を及ぶことはあるのか、関税強化後のコストコのグローバル戦力の行方を見ていく必要がありそうです。
中国「完全勝利するまで」戦う?
こうした中“トランプ関税”の発動を受けて、中国外務省の毛寧報道局長は、中国建国の父・毛沢東が朝鮮戦争でアメリカに「完全勝利するまで」戦うと演説した動画をSNSに投稿した。

さらにその後、皮肉を込めてか「アメリカを再び偉大に」と書かれた帽子のイラストを連続してアップした。

その価格は50ドルから77ドルになっており、タグには「メイドインチャイナ」の文字が書かれていた。

トランプ大統領が中国への追加関税を125%に引き上げると発表したのに対し、11日、中国政府は、アメリカからの全ての輸入品への関税を同じく125%に引き上げると発表した。

今後、さらにアメリカが税率を引き上げても相手にしないと表明している。
(「イット!」 4月11日放送より)