4月2日夕方、鹿児島市で鹿児島市電と軽自動車が衝突する事故があり、乗客3人が腕などに痛みを訴えています。
2024年度は30件以上の市電と車の事故が起きていて、鹿児島市交通局は軌道敷内に停車しないなど注意をよびかけています。
轟木康陽記者
「こちら軽自動車の左側面が市電に大きく押しつぶされていて、事故の大きさを物語っています」
警察などによりますと、2日午後6時前、鹿児島市郡元1丁目の純心学園前電停の近くで、鹿児島中央駅方面に向かっていた鹿児島市電と、反対方向から交差点を右折しようとした軽自動車が衝突しました。
この事故で、市電に乗っていた30代から40代の女性3人が腕や腰などに痛みを訴えています。
軽自動車を運転していた鹿児島市の53歳の女性と、後部座席に乗っていた18歳の息子にけがはありませんでした。
事故を起こした女性の話をもとにした当時の状況です。
事故当時、女性は交差点で右折ができると考え、ハンドルをきって軌道敷内に入りましたが対向車線から車が来たため、そのまま停車してしまい、市電と衝突しました。
事故の影響で、市電は郡元電停から純心学園前電停の間で約2時間半、運転見合わせとなりました。
利用客
「中郡で降りたかったんだけど」
「大変ですよ。体が弱っているから」
2024年度、市電と車の事故は過去5年間で最も多い32件起きています。
そのほとんどが今回と同じ軌道敷内を右折する車と市電が衝突する事故です。
道路交通法では、軌道敷内で路面電車の通行を妨げてはならないとされていますが、事故現場では3日も軌道敷内で停車する車がありました。
鹿児島市交通局では軌道敷手前で停止し、対向する市電や車などに注意して通行するよう呼びかけています。