地域の伝統などを生かして作られる農林水産物と、その名称を地域の知的財産として保護する国の地理的表示保護制度。
この制度にこのたび、「指宿鰹節」が登録され関係団体が2日、鹿児島県指宿市へ報告しました。
指宿市役所を訪れたのは、かつお節メーカーが加盟する、山川水産加工業協同組合の國澤伸二組合長ら3人です。
指宿市山川のかつお節の生産は明治時代に始まったとされ、鹿児島県枕崎市、静岡県焼津市とともに日本三大産地の一つとして知られています。
特に、かつお節の中でも最高級品とされる「本枯本節」の生産量は、全国の7割を占めています。
荒節と呼ばれる原料を使って地域外で仕上げるかつお節と、すべて指宿産のかつお節との差別化を図る中、3月18日付で地理的表示保護制度への登録が実現したということです。
報告を受けた指宿市の打越明司市長は「これまでの取り組みが評価されたもの」と登録を喜びました。
指宿市・打越明司市長
「『指宿鰹節』の価値をより高めるため(登録は)非常に大事なこと。本物を求めてきたことが評価され“ご褒美”を頂いた」
山川水産加工業協同組合・國澤伸二組合長
「シェアが落ちないよう、地域一丸となり漁協にも良いカツオを持って来てもらい、自分たちも良いかつお節を作っていきたい」
地理的表示保護制度への登録は「枕崎鰹節」と同時の登録で、県内では8例目、9例目の登録になるということです。