全国各地で1日、新年度の入社式が行われた。30億円の社長宅や露天風呂に招く豪華な体験で新入社員を迎える会社のほか、有名監督や人気デュオが登場する会社も。新入社員・職員たちは期待を胸に社会へ一歩踏み出した。
入社式トレンドは「お・も・て・な・し」
1日から新年度がスタートし、新入社員が門出を迎える。売り手市場ということもあってか、各企業で豪華な入社式が行われた。

エクスコムグローバル・西村誠司社長:
ご入社おめでとうございます!
「にしたんクリニック」を展開する会社「エクスコムグローバル」の入社式が行われたのは、30億円もの社長宅だ。居るだけで緊張するような場所で、45人の新入社員を代表し女性社員が決意を述べた。
エクスコムグローバル・新入社員:
一日でも早く会社の戦力となれるように、頑張りたいと思っていますので、皆さまご指導賜りたく存じます。
この日は4月なのに、まるで真冬に逆戻りしたような寒さ。そんな中、社長が新入社員を連れ外へ出て行く。向かった先は炭酸露天風呂だ。ホットなお湯で新入社員と社長が親交を深めた。
新入社員:
めっちゃ気持ち良いです。最高。

十分に温まったら滑り台でプールにダイブも。
エクスコムグローバル・西村誠司社長:
色んな入社式があったと思うが、唯一無二の入社式になったかと思う。入社した仲間の笑顔を見て、本当にやってよかったなと思うし、一生忘れない思い出になってくれたら嬉しい。
142人が入社したファンケルで、入社式を前に行われていたのは、先輩社員から新入社員への「好感度アップメイク」だ。
ファンケル・先輩社員:
仕上がりを見たら分かると思うけど、すごいプルプルってなるからお楽しみに。

先輩との温かい交流が持てたことで、緊張もほぐれた様子だった。
ファンケル・新入社員:
社員の方とお話しながら少し緊張したんですけど、貴重な機会でとても良かったです。
豪華なサプライズゲストを迎えたのは、キリンホールディングスだ。サッカー日本代表の森保一監督が登場し、新入社員からは歓声が上がった。
世界を舞台に戦う監督に、これから社会に出る新入社員からはこんな質問があった。
キリンHD・新入社員:
大舞台に臨む時のメンタリティーや、緊張への向き合い方があれば教えて頂きたいです。

サッカー日本代表 森保一監督:
「出来た」か「出来ない」か、「成功」か「失敗」かではなく、自分が普段やってきたことを、すべてそこにぶつけるということをまずやってみよう。
初任給アップで“モチベーションアップ”
大手商社の伊藤忠商事では、人気デュオ「ゆず」が登場し、名曲「栄光の架橋」で153人の新入社員にエールを送った。

人手不足で人材獲得競争は年々激しさを増している。優秀な人材を確保しようと伊藤忠では総合職の初任給を2万円アップした。
伊藤忠商事・岡藤正広会長:
学生さんはね、僕の経験から言ってね、やっぱり初任給で(企業を)選びがちなのね。だからこれも仕方ないなと初任給を上げたんですよね。
記者:
モチベーションアップにつながる?
伊藤忠商事・岡藤正広会長:
それはあるでしょうね。やっぱりお金というのは大事だからね。

航空大手のANAグループの新入社員3104人が一堂に会したのは、羽田空港の格納庫だ。
全日空では事務職と技術職を「グローバルスタッフ職」として統一し、初任給も一律で1万2000円引き上げられた。
ANAグループ・新入社員:
最高のサービスと「ワクワク」を提供できるように、努力して参ります。
高知・室戸市役所で行なわれた入庁式で、緊張していた8人の新入職員の表情が和らいだ瞬間が…
高知・室戸市・植田壯一郎市長:
はい!じゃあプレゼントします!

市長からプレゼントされたのは室戸春ブリだ。出世魚のブリにあやかって活躍してもらおうと送られた新鮮なご祝儀に、新入職員はこう話す。
高知・室戸市・新入職員:
「出世」したいなと思うが、まだまだ未熟者なので、これから日々精進していきたいと思います。
新入社員・職員が大きな期待と少しばかりの不安を胸に、社会人の仲間入りを果たす。
(「イット!」4月1日放送より)