雪がちらつく3月19日、山形市の東北芸術工科大学で卒業式が行われた。ユニークな姿で出席する卒業生もいて、次のステージへ気持ちを新たにしていた。

学部・大学院を合わせ521人が卒業
学部・大学院を合わせ521人が卒業
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芸術学んだ学生たちがそれぞれの道に旅立つ

19日、東北芸術工科大学で、学部生と大学院生を合わせた521人が卒業の日を迎えた。
ことしも個性豊かな卒業生が学び舎を巣立つ。

はかま姿で被り物の女子学生も
はかま姿で被り物の女子学生も

式では、中山ダイスケ学長から各学科の代表者に学位記が授与された。
厳かに式が進む中、映像学科の代表は“伝統”だという奇抜な衣装で登場。さすがクリーエーターが集まる大学だ。

画面に中山ダイスケ学長を“仕込む”手の込みよう
画面に中山ダイスケ学長を“仕込む”手の込みよう

中山学長は「人生のキャンバスは、自分の知恵で用意しなければならない。自分の生き方をデザインしクリエイトできる人であってほしい」とはなむけの言葉を贈った。

卒業生の衣装にも“個性”が光る

卒業生たちは新たな生活に胸を膨らませ、学び舎を巣立つ。芸術を学んできた卒業生たちが選んだ衣装には個性が光っていた。

宮城出身。祖母の手作りの着物に、襟は母親のお手製という“愛”に包まれ卒業
宮城出身。祖母の手作りの着物に、襟は母親のお手製という“愛”に包まれ卒業

両親から「誰よりも目立って」と言われ、父親と一緒に選んだドレスを着て卒業式に臨んだ学生や、卒業制作で自作した衣装をまとう学生など、まるでファッションショーに迷い込んだかのような卒業式だった。

千葉出身。アクション映画製作を頑張ったので、その衣装をお披露目できてうれしい
千葉出身。アクション映画製作を頑張ったので、その衣装をお披露目できてうれしい

県外でスキルを身につけいずれUターン

そして、地元山形を離れ、県外で活躍する県内出身者もいる。

山形市出身:
「東京で化粧品販売。デザイナーとは関係ないが、4年間で学んだ色彩感覚・審美眼を生かせたらいい」

建築で地元に恩返しできる人材になりたいと答えてくれた庄内町出身の男子学生
建築で地元に恩返しできる人材になりたいと答えてくれた庄内町出身の男子学生

庄内町出身の卒業生は、「建築で恩返しできるような社会人になりたい。1回別の場所で働いていろいろ吸収して、それを地元に恩返ししたい。(Q.戻ってくる?)戻ってきます!」と元気に答えてくれた。

卒業生521人のうち9割以上が就職し、そのうち約1割が県内で働く。
就職先は、情報通信業やメディア制作業など多岐にわたるという。卒業生の様子を見ていると、「これから自分の道を歩んでいくんだ」という力強い意志が感じられた。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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