全国各地のバス停で、相次いで“迷惑駐停車”が目撃されている。バス停の前後10メートルは駐停車禁止のはずだが、こうした状況は日常茶飯事だという。
バス会社「軽い気持ちで止めてるのかな」
長野県のバスロータリーでは、駐停車禁止の看板があるにも関わらず、車が目の前に止まっている。

長電バスの投稿:
こんなに大きな「駐停車禁止」看板を立てていただいたんですが、一般ドライバーの目には入りません

長野県のバス会社「長電バス」がXに投稿した画像が、大きな反響を呼んでいる。

車が邪魔で、バスがバス停に停車できず、車道にはみ出してしまうケースもあった。
バス停の前後10メートルは駐停車禁止だが、こうした状況は日常茶飯事だという。

長電バスの担当者は「新幹線乗るために送迎でお子さんを送り迎えしたり。ちょっとした軽い気持ちで止めてるのかなと思っています」と話す。
バス利用者は乗るのに苦労…バス停そのものに止まる車も
バス運転手が対応に苦慮しているという“迷惑駐停車”は11日、東京・五反田駅前でも目撃された。

その場に居合わせた撮影者によると、黒い車がバス停に止まるバスの前に割り込む形で停車した。クラクションを鳴らしたり、警察官が注意しても車はなかなか移動しなかったという。

イット!が12日、東京・蒲田駅に行ってみると、バスの運転手がバス停付近に止めていた車のドライバーに指示する姿が見られた。

車を止めていた運転手は「バスの停留所に近くなので、移動してくださいって。基本的にバス停の前に止めてはいけないんですけど、今お迎えの指定があって、ここに止めさせて頂きました」と話した。

本来、バスはバス停に横付けする形で停車できるが、車がバス停近くに止まっていると、バスは斜めに止まらざるを得ず、利用者は乗るのに苦労するような場面もあった。
バスの利用者からは「カーブのところに車があったらちょっと良くないですね」「運転手さんが困っているみたい。だから(クラクションを)鳴らして。ここに止められると(バス停に)入りづらくてという時はあるみたい」といった声が聞かれた。

バス停近くに次々と車が停車し、駐停車禁止のバス停そのものに止まる車まであった。
周りに迷惑「かかってない、と思う、俺は」
バスが発車の際、邪魔になりかねないが、なぜバス停近くに車を止めているのか。

車を止めていた運転手は「だめだけど、いっときはいいって考えだから、俺はね。(Q.周りにも迷惑はかかっていない?)かかってない、と思う、俺は」と話した。

また別の運転手は「駅の迎えに来た人が止める場所がないんですよ、ここ。止めやすいから止めているんだと思います」と止める場所がないため、仕方なく駐停車せざるを得ないと言う。
全国各地のロータリーで相次ぐ“迷惑駐停車問題”。ドライバーの理解と協力も求められる。
(「イット!」 3月13日放送)