埼玉・毛呂山町にある“廃墟ホテル”で3月7日に火災が発生し、警察は不審火などの可能性も視野に、出火原因を調べている。さらに、この“廃虚ホテル”のすぐ近くには“廃虚旅館”もあり、そこでもぼや騒ぎが度々起こっているという。全国で山火事が相次ぐ中、住民からは、廃虚から出た火が山に燃え広がるのではないかとの不安の声が上がっている。
埼玉県運営で1964年に開業したホテルが廃墟に…
「イット!」取材班が向かったのは、埼玉県の毛呂山町。

問題の“廃虚ホテル”は、四方を山に囲まれた静かな湖、鎌北湖のほとりたたずんでいた。

ホテルの壁が所々はがれ落ち、窓ガラスも割れていた。

埼玉県の運営で1964年に開業したこのホテル。
天然温泉とレストランがある“公共の宿”として、多くの人でにぎわっていた。
しかし、現在は建物が激しく損傷し、営業している様子は見られない。
近隣住民:
30年ぐらい前は鎌北湖も客で盛況だった。泊まれて温泉があって…段々廃れていった…。

廃虚化したこのホテルでは3月7日、火災が発生した。

正面玄関の階段の屋根は火災によってか焼け落ちていて、外壁は黒く焼け焦げている。
当時、ホテルからは炎と黒煙が上がっていたという。
警察は不審火などの可能性も視野に、出火原因を調べている。
“廃墟ホテル”の近くには“廃墟旅館”も
この“廃虚ホテル”のすぐ近くには、“廃虚旅館”もあった。

この旅館は心霊スポットとしてネット上で取り上げられ、YouTuberらが相次いで侵入している。

建物の中には机や椅子が散乱していたり、至る所に落書きがされていた。
付近の住民によると、この“廃虚旅館”でもぼや騒ぎが度々起こっているという。

全国で山火事が相次ぐ中、住民からは、廃虚から出た火が山に燃え広がるのではないかとの不安の声が上がっている。
近隣住民:
そのまま(放置)したら変な人が来る…。火事になるかもしれないし、この間も火事があった。乾燥していて火が広がる。

この廃虚ホテルを現在保有しているのは、民間の事業者。
毛呂山町は廃業状態となった当時から、事業者に対して建物の管理をするよう再三呼び掛けてきたものの、同じ状態が続いているという。
今回、火災が起きるなど事態が深刻化したことで、今後は弁護士を通じて対応することを検討しているという。
(「イット!」 3月11日放送)