国産米高騰を背景に、価格が安い輸入米「カルローズ米」が注目を集めている。
粘りが少なく、カレーやリゾットなどに合う一方、おにぎりには向かないとされ、料理に応じて使い分けが必要だという。
国産米より2割以上安価で購入でき、飲食店でも導入されている。

国産米高騰で“安価な輸入米”の需要急拡大

ホロホロの鶏肉たっぷりのカレーと、雑穀を加えたご飯が相性抜群のチキンカレー。
ご飯に使われているのは、今注目のコメ「カルローズ米」だ。

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常連客:
言われるまで全然気づいてなかったけど、普通のご飯と変わらず、ちょっと“かみ応え”あるかな。

コメの高騰が続く中、政府が備蓄米の放出を決める一方で、注目されているのが、国産米より価格の安い「輸入米」だ。

福岡市博多区の「ミスターマックスSelect美野島店」の食品売り場の一角には、コメが積み上がっていた。
そこには「カルローズ米」と書かれていた。

このディスカウントストアでは、コメ不足を予想して、2024年3月からアメリカ産の「カルローズ米」を売り場に並べているという。

この店の価格は、国産米10kgで約8000円だが、カルローズ米は10kg約6000円で、国産米より2割以上安く売られている。

福岡・筑紫野市のカレー専門店「サムカリー」では、ご飯に雑穀を加えて提供しているが、白米は「カルローズ米」を使用している。

記者:
いつも食べてるコメと違って粘りはそこまでないんですけど、コメの味はしっかり感じます。おいしいです。

カルローズ米は、国産のコメと比較して少し細長く、食感はパラパラとしているが、味はほぼ同じ。
カレーとの相性が良く価格も安いため、この店では4年前から使用しているという。

調理用途による”使い分け“もポイント

一方、東京・中央区にある洋食店「日本橋箱崎町ビンチェ」では、「カルローズ米」の特徴に着目し、15年前の創業当時から使い続けていた。

常連客:
1粒1粒が大きくて。かみ応えがあるっていうか、おいしいかな。

常連客:
(カルローズ米だと)今聞いてびっくりした。おいしいです。

店のオーナーは、「カルローズ米」向きの料理をこう話している。

日本橋箱崎町ビンチェ・水村郁代代表取締役:
日本のコメに比べると、粘りは少ない。軽いコメなのでスープに合わせたりとか、リゾットとかカレーとか、例えば雑炊みたいなものにぴったり合う。コメだけでそれを食べてとか、おにぎりにするのは合ってないかなと思う。

料理に合わせて、国産米と輸入米を選んでもいいのではないかという。
(「イット!」2月25日放送より)

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