斎藤兵庫県知事の疑惑について調査する百条委員会を巡り、知事選への影響から「非公開」とすることが決まっていた証人尋問の録音データをNHK党の立花孝志党首に提供したと明かした、兵庫県議会の「維新の会」に所属する増山誠県議は、提供の動機について、「立花党首は非常に発信力があり、県民が知ることができるのではないか」と記者会見で説明した。

また、立花党首にコンタクトをとったという同じく維新に所属する白井孝明県議は、「正しく報道されていないと思って発信したのが事実」と述べ、既存のメディアの報道を批判した。

■提供の動機は「マスコミに提供しても発表しない危惧 立花党首は非常に発信力があり、県民が知ることができるのではないか」

増山県議は23日午後1時からの記者会見で、立花党首に情報提供したのはなぜかと聞かれ、「自分には発信力がなく、マスコミに提供しても発表されない危惧があった。立花党首は非常に発信力があり、県民が知ることができるのではないか」と説明した。

増山県議
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増山県議:当時、わたくし非常に発信力がございませんでしたので、県民になかなかお知らせする手段、自分の『X』という形では思い当たらず。 発信力のあるメディアに提供するということも考えましたけれども、マスコミの皆さんが片山元副知事の会見内での発言を、全員で制止して、全員かどうかはわかりませんけれども、制止をするということがありましたので、これはマスコミに同じような情報を提供したとしても、発表されないっていう危惧がございました。

その中で、立花氏の発信力という点において、非常に発信力のある方ですので、この方にお伝えをすることによって、県民の皆様が知ることができるのではないかと考えたところから、立花氏へ提供させていただいたということでございます

■情報提供明かさなかったのは「百条委員会の委員として提供することになれば、なんらかの責任が生じてくる」と思った

そのうえで、提供したのが自分だと19日に配信番組に出演するまで明かさなかったことについては、次のように説明した。

記者:その時なぜ自分が提供したか明かさなかったんですか?

増山県議:そこはわたくし、百条委員会の委員でもございましたので、文書問題の真実を解明していきたいという思いもありましたので、そういう思いがあったので、という形になりますね。 

記者:百条委で解明したい思いがあったのに、なぜその場で立花氏に対して情報提供したことを明かせなかったんでしょうか?

増山県議:百条委員会の委員として提供することになれば、なんらかの責任が生じてくるというふうに思いますので、そういう意味で、百条委員会でこれからも真実を追求していくというのも、1つの私の使命でありますし、もう1つの使命として、議員として、県民の皆様が知るべき情報をしっかりとお伝えしていくという、両方の使命があると思っておりましたので、どちらが軽重あるということではなくて、議員としての仕事をそれぞれ果たしていきたいという形で、そういう形になりました。

■白井県議「今回の件が正しく報道されていないと思って、発信したのが事実」

また立花代表に「情報提供しようとコンタクトを取った」という白井孝明県議は、動機として、テレビや新聞といった既存メディアの報道内容が「正しく報道されていないと思った」と説明した。

白井県議
白井県議

白井県議:今回の件が正しく報道されていないと思って、発信したのが事実でございます。『オールドメディア』という言い方が正しいのかどうか、というのはございますが、テレビや新聞といったところの情報が全ての情報源となっていた現状はございます。

関西テレビ
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