石丸伸二氏に公職選挙法違反の疑いが浮上する中、2月10日には市民団体により告発状が提出された。石丸氏は21日の会見で、自身の疑いについて改めて否定し、当時の経緯を語ったが、「イット!」では都知事選当時、石丸陣営の選対責任者を務めた藤川晋之助氏に見解を聞いた。

「人件費という名目実態伴わず…変えてもいいと認識」

21日午前10時ごろ、東京・港区の会見場に現れ、報道陣に一礼した地域政党「再生の道」の石丸伸二代表。
自身に浮上している、公職選挙法違反疑惑を改めて否定した。

この記事の画像(11枚)

再生の道・石丸伸二代表:
(担当者は)人件費という名目は(見積書に)あるけど、その中身実態を伴わないものだから、変えてもいいというふうに認識していたんです。
で、それをもし当人が、人件費を払うつもりで言ったとしたら、それは違法行為ですけども、それは選対本部としても許容してないですし。
(担当者も)そのつもりはないと言われています。

疑惑の発端は、石丸氏が立候補し得票数で2位と健闘した、2024年の東京都知事選挙。

投開票日直前の集会をライブ配信した制作会社に、石丸陣営が人件費を含む約100万円を支払った公職選挙法違反の疑いが浮上している。

2月10日には、市民団体により東京地検に告発状が提出されたのだ。

「この時点ではそういう認識持てなかった」石丸氏語った経緯とは

21日の会見で、石丸氏は当時の経緯をこう説明した。

再生の道・石丸伸二代表:
(制作会社の)K氏は97万7000円の見積もりを提出してくださってます。
その中に人件費があるので、これはダメだと。(制作会社側に)その旨が伝わっています。
(その後)人件費が入っていない見積書が提出されました。

石丸氏が言う、改めて提出された見積書の金額が、人件費を含む見積書と同じだった点については…。

再生の道・石丸伸二代表:
97.7万円で、前回と金額変わらないんですけど、内容が変わってますっていう報告を受けたら、おっしゃる通りの疑問を我々も持ちますので。
そうなってないということは、この時点ではそういう認識は持てなかったということです。

業界の慣習などにより、そもそも見積書がざっくりとしたもので、人件費は含まれていない認識だったという説明だ。

選対責任者・藤川氏「えっ、と思った…」

一方で、自身の関与については改めて否定した。

再生の道・石丸伸二代表:
(集会は)私の発案でやろうというものではなかったので、私の意思はそこには、そもそもなかったと。

21日の会見後、都知事選の際に石丸陣営の選対責任者を務めた藤川晋之助氏は、「イット!」の取材に応じた。

当時の石丸陣営選対責任者・藤川晋之助氏:
(当時は)「そんなの選挙違反にもなりがちだからやめたほうがいいよ」と申し上げた時に(制作会社と交渉した)Tさんの態度というのかな「いやいや、もうこれは決めてあります」みたいな、少し強気みたいなところがあったんで、えっ、と思ったんだけども…。

今回の疑惑について、藤川氏は「公職選挙違反に当たるかどうかは司法の判断に任せるしかない」としている 。
(「イット!」2月2月21日放送より)