熊本県を代表する人吉球磨地域の郷土玩具『きじ馬』。その製作技術や文化的背景などの価値が認められた。国の文化審議会は1月24日に『九州地方のきじ馬・きじ車製作技術』について『国選択無形民俗文化財』に加えるよう文化庁長官に答申した。
『九州地方のきじ馬・きじ車製作技術』
熊本・錦町で郷土玩具の『きじ馬』を50年以上製作する住岡郷土玩具製作所2代目の住岡忠嘉さん(90)は「親父が残した財産。それを私が継いでいる。その喜びを親父に代わって私がお礼を述べたい」と話した。

国の文化審議会が『九州地方のきじ馬・きじ車製作技術』を『国選択無形民俗文化財』に加えるよう、文化庁長官に答申したことを受けて、喜びを語った。

熊本県によると、九州地方の郷土玩具『きじ馬』や『きじ車』は人吉球磨地域や福岡県みやま市などが代表的で、古くから身近に入手できる自然素材などを使って作られ、今もなお地域に根付いている点が評価されたという。
国選択無形民俗文化財は熊本県内13件目
通称『国選択無形民俗文化財』は、正式には『記録作成等の措置を講ずべき、無形の民俗文化財』といい、これに選ばれることで、国や地方公共団体が後世に伝えるための記録を残していくことになる。

熊本県によると、1月24日の答申を受けて、数カ月後には正式に選ばれる見通しだという。『国選択無形民俗文化財』に熊本県内ゆかりのものが選ばれるのは、2019年の『高森のにわか』以来で、これで13件目となる。
(テレビ熊本)