警視庁南大沢署から姿を現したのは、丸眼鏡をかけどこかうつろな表情を浮かべる、法政大学社会学部2年の韓国籍ユ・ジュヒョン容疑者(22)。

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事件は10日、東京・町田市にある法政大学のキャンパスで起きた。

現場は、200人以上入れる広い教室。午後4時前、前から3列目に座り、授業を受け始めたユ容疑者。約10分後、突然立ち上がると、後ろの席に移動。

そして突然、一番後ろに座っていた学生を次々とハンマーで襲い始めたという。

現場にいた学生:
授業中に急に、後ろから鈍い音っていうか、低い音が聞こえて振り返ってみたら、最初はけんかかなと思ったんですけど、手元を見たらハンマーを持っていて。「ううーん」って声を上げながら、殴っていた気がします。

現場にいた学生:
なんかハンマーを振り回しながら、前に行こうとしてたんですね。そこでハンマーが滑った感じなんですけど。

ユ容疑者が移動する際に、ハンマーが手から滑り落ちたという。現場の床には、凶器とみられるハンマーが転がっていた。

別の写真には、ユ容疑者に対し、頭を守るような学生の姿が…。
現場となった教室の机には、飛び散った血痕も残されていた。

現場にいた学生:
1人の方は頭を押さえて、手がなければ垂れちゃうんじゃないかっていうくらい出血されてて。

別の写真には、救急隊に囲まれ、頭を手当てされている人の姿も…。

被害にあったのは、男性5人と女性3人。数人が頭から出血をしていたが、全員意識はあるという。

確保された際の一言目が「こんにちは、大丈夫ですよ」

一方、ハンマーで学生を襲った直後、ユ容疑者は机にある物をつかみ、投げつけていた。

その後、駆け付けた職員らに確保されたユ容疑者は…。

現場にいた学生:
(ユ容疑者の)一言目が「こんにちは、大丈夫ですよ」。開き直った感じの態度でした。

突然の凶行の理由は何だったのか?

警視庁の調べに対し、ユ容疑者は「いじめられていてモヤモヤしていた」「朝、教室内にあったハンマーを上着のポケットに入れて持ち出した」

「授業中にいじめをやめさせるには、私をいじめる同じ教室の学生たちを殴るしか解決方法がないと思い、殴りました」

だが、被害にあった学生は「授業が一緒で自己紹介した程度」「4、5回ぐらい講義が一緒になった」などと口にした。中には「全く面識がない」と話す人もいたという。

現在、大学2年のユ容疑者だが、警視庁によると、日本語は「通訳がいないとしっかりと会話ができない」程度だったという。

2カ月前にも“別の学生とトラブル”か

実は、事件の2カ月前にも…。

法政大学の学生らは、「その人、2カ月前にも男の人をいきなり後ろから頭たたいた人だよ。『えっ、この子じゃない?』みたいに噂になってました」「2カ月前にその人(ユ容疑者)が、関係ないバスケをやっていた男子生徒を殴った」などと、ユ容疑者が過去にも、別の法政大学の学生とトラブルを起こしていたとみられると口にした。

警視庁は、ユ容疑者の犯行の動機や8人を襲った詳しいいきさつを調べている。
(「Mr.サンデー」1月12日放送より)

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