長野県内でインフルエンザが流行している。12月29日までの1週間の定点当たりの届け出数は47.74人に達し、多くの地点で警報レベルの30人を超えている。医療機関は年末年始も対応に追われ、松本市の大野医院では連日20人以上の陽性患者が確認されている。家庭内感染が多く見られ、休み明けの学校や職場での感染拡大が懸念されている。
「妻が先に感染して…」
1月5日、大野医院を訪れた60代男性は38度台の熱と咳、関節痛を訴えた。検査の結果、インフルエンザA型陽性と判明した。
男性は「家族(妻)が先に感染して、それをいただいた感じ。(帰省して)東京に帰った娘も、電車の途中で熱が出始めたって言っていた」と話した。

20代の学生も「39度4分出ました。この間、東京に行ってそれが原因なのかな」と高熱に苦しんでいた。
1日で83人が陽性に
大野医院では12月25日頃からインフルエンザの陽性患者が急増。
当番医だった1月3日には、1日で135人を検査し、83人が陽性、コロナ陽性も19人確認された。

大野和幸医師は「年末年始の特徴として、家庭内感染が多い印象を受けました。帰省した家族がインフルエンザで広まっているケースが多かった」と話した。
早めの受診が重要
休みが明け、学校や職場での感染拡大が懸念される中、大野医師は感染対策の徹底と早めの受診を呼びかけている。

「風邪の症状がある場合は、周りの人たちにうつさないためにマスクの着用を徹底していただくとか、公共の場で何かしら触ったとか、そういうときは手洗いが難しければアルコール消毒を徹底していただくのが重要。48時間以内に投薬をすることでスムーズに症状が抑えられることがわかっていますので、この時期に熱が出た場合は早めの医療機関の受診がいいかなと思います」と注意を促している。
(長野放送)