年末寒波で警報級大雪 新幹線や高速道路に影響?

この冬は寒波が次々に流れ込んで来たが、今回の年末寒波はこの冬一番の大雪をもたらす可能性が高く、新幹線や高速道路に影響を及ぼす可能性がある。帰省を考えている方は、最悪の場合に対する準備とスケジュール変更など柔軟な対応が必要だ。

26日18時~29日18時の72時間降雪量予想(日本気象協会)
26日18時~29日18時の72時間降雪量予想(日本気象協会)
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日本気象協会が予想した26日夜から29日日曜日の夕方までの3日間に降る雪の量は、100センチ以上の地域がこの冬一番広い範囲で予想された。
100センチ以上と予想されるのは、青森県から福井県・滋賀県にかけての広い範囲だ。
雪のピークは27日(金)から28日(土)にかけてだが、29日(日)も大雪となりそうで、この期間の帰省は要注意だ。

北陸、関東甲信、東海などで100センチ以上の降雪予想も
北陸、関東甲信、東海などで100センチ以上の降雪予想も

特に72時間降雪量が100センチ以上と予想されるエリアを通る道路は運転に注意すると共に、大雪に閉じ込められて立ち往生する場合を想定した準備が必要だ。

防寒着、食料、飲料水、携帯トイレ、スコップなどを車に積んでおいてほしい。

さらに、普段雪があまり降らない四国や九州の平地でも雪が降り、大雪のおそれもある。
いいお正月を迎えるためにも、慣れない雪道運転は避けた方が良さそうだ。

地吹雪やホワイトアウトのおそれも

27日は北海道の北の海上で低気圧が発達するため、北日本を中心に暴風となり、全国的に荒れ模様となる。

東北地方では最大瞬間風速30メートルの予想で、雪を伴った強い西風が吹き荒れる。

27日12時の風予想 全国的に荒れ模様
27日12時の風予想 全国的に荒れ模様

太平洋側でも強い西風が谷を吹き抜ける場所では雪が降るため、高速道路では晴れていても、ある区間だけ雪が積もる事が想定される。
このため、高速道路の運転は冬用タイヤの装着が必須だ。
吹雪や地吹雪も予想され、目の前の見通しがきかなくなるホワイトアウトの危険性もあるので車の運転はリスクが高い。

年末寒波の次は正月寒波

さて、年末年始の寒波の見通しをイメージ化してみた。大晦日は寒さが緩むが、一時的で2日(木)ごろから正月寒波が来る。この寒波は波状的にやってくるので寒さが長引く可能性がある。

年末寒波は交通機関に影響が出そうなので、いろいろなケースを想定した準備と、スケジュール変更など柔軟な対応でリスクを回避していただきたい。

三井 良浩(フジテレビ気象センター)

三井良浩
三井良浩

気象キャスター、プロデューサーを経て、2024年にフジテレビを定年退職。現在、フジテレビ気象センターでシニアエキスパート勤務。モットーは、災害から国民の生命と財産を守るための情報を届ける。気象予報士。