インド洋に浮かぶフランスの海外県・マヨットを巨大サイクロン「チド」が直撃した。これまでに数百人が死亡する被害が出たとみられている。
巨大サイクロン直撃で島の景色が一変
アフリカ東部沖の島・マヨットは、バオバブの木々が近くに立ち並ぶ美しいビーチやマングローブなど、豊かな自然を満喫できるほか、海に出ればイルカの群れとも出会える人気観光スポットだ。

14日午前9時から午後1時にかけて、その島をサイクロン「チド」が縦断。激しい風で島の景色は一変した。
木々は広い範囲でなぎ倒され、住宅など多くの建物が大きく損壊。

サイクロン直撃の最中に撮影されたとみられる映像では、建物の中に住民や警察官らが避難し、机の下に身を隠していた。強風の影響によってか、天井の一部がはがれていて、そこから風が吹き込んでいた。

また、激しい風でドアが吹き飛ばされないよう、数人掛かりで抑えつける様子も捉えられていた。
1万人が避難…死者1000人に上る恐れも
サイクロン「チド」は、最大瞬間風速約63m/sを観測。この島を襲ったサイクロンでは、過去90年で最大規模だという。マヨットでは約120の避難所が開設され、1万人が避難した。

知事は地元メディアに対し、「死者は少なくとも数百人に達し、場合によって1000人に上る恐れもある」と話している。
マクロン大統領は「事態は急を要する」として、フランス本土から救助隊を派遣する予定だ。
(「イット!」12月16日放送より)
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