スターバックスコーヒージャパンは、現行の紙製ストローを、植物由来のバイオマスプラスチック製ストローに全面切替する予定だ。紙製は柔らかくなり使いづらいとの不満が相次ぎ、5年ぶりの素材変更となる。新素材は、生分解性があり環境負荷軽減に寄与しているという。
「シナシナって感じになっちゃう」紙ストローに不満の声
「スタバ」の愛称で知られる大手コーヒーチェーン「スターバックスコーヒージャパン」は、6日、現在提供している紙製ストローを2025年から廃止すると発表した。

利用者:
あ、やった!
利用者:
戻るんですか!?
アメリカに本社があるスターバックスが、紙ストローの導入を発表したのは2018年のことだ。理由として挙げたのが、当時、世界的に注目されていた、プラスチックゴミによる海洋汚染だった。
分解されないプラスチックの一部が海を漂い、海洋生物などに悪影響を及ぼすとして、プラスチック製品の使用を見直す動きが拡大した。スタバの発表以降、コンビニやファストフードチェーンが、従来のプラスチックから別素材などへの切り替えを進めた。

日本のスタバでは、2020年から環境負荷の低い紙ストローの提供を開始した。しかし利用客らは、次のようなデメリットを感じていた。
利用者:
紙だとちょっと使い続けてると、段々柔らかくなってきて… 。
利用者:
シナシナって感じになっちゃうんで 、飲みづらいとかはありました。
利用者:
(紙ストローを)2個使う時もあったので、これってエコになっているのかって。
こうした声を受け、スタバは紙の巻き数を増やすなど改良を重ねてきたが、今回、5年ぶりに素材変更を発表した。

今後使われるのは、植物由来のバイオマスプラスチック製ストローで、コンビニ大手・セブン‐イレブンの「セブンカフェ」でも使用されているストローと同じ素材だ。
二酸化炭素の排出を削減し、廃棄物も5割減少する。微生物によって生分解され、環境問題の解決に貢献するものだとしている。
沖縄県内で先行導入…他の外食チェーンでも動き
スターバックスコーヒージャパンは、利用客の声を反映し「飲み心地の良さと環境負荷低減の両立を果たした」としている。

ストローを巡っては、他の外食チェーンでも動きが相次いでいる。
現在も紙ストローを提供している日本マクドナルドは、一部店舗でストロー無しのフタに切り替える実証実験中だ。日本ケンタッキーフライドチキンでは、2024年から順次、全店舗でストローなしの蓋に切り替えている。
スターバックスコーヒージャパンは、新しいストローを2025年1月23日に沖縄県内の全32店舗で先行導入し、3月以降に全国1900店舗以上に広げる予定だ。
(「イット!」12月6日放送より)