東京都府中市にあるコミュニティFM。

この記事の画像(7枚)

ここで放送されているのは“ちょっと変わったラジオ番組”です。 

塩田祐子さん:
刑務所ラジオ第30回になりました、この番組は刑務所について考える30分です。

刑務所に服役した元受刑者の“生の声”を届ける「刑務所ラジオ」。

この番組を立ち上げ、進行役を務めているのが、塩田祐子さんです。

塩田祐子さん:
出所して初めて食べたものは何ですか?

元受刑者:
缶コーヒーとタバコ吸いました。

こう話すのは、薬物の使用で刑務所生活を送っていた元受刑者です。

社会に出ても差別に苦しみ、再び罪を犯してしまう人を多く見てきたという塩田さん。

元受刑者たちの“生の声”を届けることで「犯罪を減らしたい」とこのラジオを始めました。

塩田祐子さん:
 (元受刑者が)社会復帰で困ったことがあったら手伝う人が増えると、またさらに犯罪が減るんじゃないか。

全国の受刑者から年間1200件もの手紙相談を受けている塩田さん。

今、世間を騒がせている“闇バイト”の犯罪についても他人事とは思えないといいます。

塩田祐子さん:
一回ならいいだろうと思ってそれでやめられなくなるという、誰にでも起きる問題。

――そんな塩田さんが思い描く社会はどのようなものですか?

塩田祐子さん:
次の日の朝、起きるのが辛い人が減ることですかね。ストレスがない社会になればいいなと思います。

刑務所ラジオを通じて、ストレスのない社会に繋げたい。

受刑者の生の声を届け、再犯を防ぐため奮闘する塩田さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」11月11日放送より)