政府は、2025年1月から3月まで電気・ガス料金への補助を再開する方向で検討している。また、住民税非課税の低所得世帯に1世帯あたり3万円を支給し、子育て世帯には子ども1人あたり2万円の加算も検討しているという。

2025年1月から電気・ガス料金補助再開を検討

政府が、電気・ガス料金への補助を再開する方向で検討している。

調整されている電気代の支援額
調整されている電気代の支援額
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複数の政府関係者によると、政府が近く閣議決定する経済対策で、電気・ガス料金への補助について、2025年1月から3月まで再開する方向で検討していることが分かった。暖房などの使用量が増える冬の支援が目的で、1kWhあたり1月・2月は2.5円、3月は1.3円の支援で調整している。

一方、物価高対策として住民税が非課税の低所得世帯に1世帯あたり3万円を目安に支給し、子育て世帯には子ども1人あたり2万円の加算も検討している。

またガソリン価格を抑えるための補助金については、2025年1月にかけ、価格変動が5円程度になるように段階的な引き下げを検討していて、与党などが近く協議し、取りまとめる見通しだ。

限定的な支給対象に不満の声「給料上がらないのに」

ここからは、政府が近く閣議決定する経済対策の内容について詳しく解説する。

青井実キャスター:
家計の助けになる一方で、その内容を巡って一部で「不公平では」という声も上がっています。

木村拓也キャスター:
まずは、電気・ガス・ガソリンについて見ていきます。政府は中断していた電気・ガス料金の補助を、2025年1月から3月まで再開する方向で検討しています。また、現在も行われているガソリン価格を抑えるための補助金については、1月にかけ、価格変動が5円程度になるように段階的な引き下げを検討しています。

青井キャスター:
ガスや電気の補助は、以前もやっていましたよね?

木村キャスター:
電気・ガスについては6月7月に中断して、8月から10月は再開し、11月12月はまた中断していました。1月から3月にかけて再開を検討という流れになっています。暖房などの使用量が増える冬の支援が目的ということです。

このタイミングの再開について、政府関係者は「元々再開する予定はなかった。しかし与党が支援を求める中で、政府の中で対策を検討し実現した。もちろん政治的な判断を含んでいる」ということです。

青井キャスター:
この辺り、政治的な判断も含んでいるんじゃないかということです。

SPキャスター岩田朋子さん:
与党過半数割れしてしまいましたから、これからは丁寧に野党とも協議しなきゃいけないということで、国民生活もということが見えてきた気もします。

青井キャスター:
ガソリンの段階的な引き下げについて、ガソリン税を一部軽減する「トリガー条項」を国民民主党が主張していますが、それとの関係はどうなんでしょう?

木村キャスター:
政府関係者は、「基本的には予算と税なので別の議論だが、今後国民民主党の主張も踏まえた上で議論していくだろう」ということでした。

青井キャスター:
物価対策の低所得世帯への3万円支給については、かなり話題になってますよね。

木村キャスター:
政府は物価高対策として、住民税が非課税の低所得世帯に1世帯あたり3万円を目安に支給し、子育て世帯には子ども1人あたり2万円の加算も検討しています。この物価高対策としての3万円支給については、対象が住民税が非課税の低所得世帯だけということで批判の声も上がっています。

街で話を聞くと「物価高なので全員に支給してほしい」「非課税世帯だけじゃなく全員に」「物価ばかり上がり給料上がらないのに」という声もありました。

青井キャスター:
誰かがやると、誰かがこぼれ落ちてしまうというように見えてしまいますよね。

木村キャスター:
この対象が非課税の低所得世帯だけについて、政府関係者は「本当に困っている人に渡すため」としています。

青井キャスター:
岩田さんは、この非課税の低所得世帯への3万円支給どう見ていますか?

SPキャスター岩田朋子さん:
従来からこうした対策は、低所得者層が対象となることが多かったです。中間層も成長していくためには、支援も必要だという声は従来からありましたので、補助するのであれば全員にという声があったのは事実です。

「103万円の壁」財源めぐり協議が続く

青井キャスター:
今始まろうとしているのが、「103万円の壁」の協議ですよね。

木村キャスター:
トップ同士で協議が行われるわけですが、引き上げの幅と財源が焦点になるとみられます。財源については、国民民主党は、今はデフレ脱却の正念場だとして明確な財源がなくても大幅に引き上げるべきという立場です。自民党はしっかりと財源を示すことが必要という立場です。

木村キャスター:
そのため最終的には現実的な財源に見合う178万円よりも低い引き上げ幅で妥協したり、今回の引き上げ幅の先については、次の年に向けての検討課題とする可能性などが考えられるという状況です。

青井キャスター:
岩田さんはこの税制協議、どうみてますか?

SPキャスター岩田朋子さん:
当面は、やっぱり突っ張ると思うんですよね。交渉ですから、最初は高めのボールを投げるというのは鉄則ですので、最初から落としどころが見えるようなやりとりはしないとは思いますけれども、やっぱり政府としては、12月もかなり半ばに入るぐらいまで議論が続くんじゃないかと見ています。

今後、玉木さんが従来通りの主張を続けるのか、それとも不倫問題もあって求心力がちょっと弱まるのか、この辺りもかえって強く出るのか、両睨みで見ています。

青井キャスター:
発言が強まるケースはあるんですか?

SPキャスター岩田朋子さん:
やっぱり政治力が弱まってくるとなると、もともと掲げて議席を伸ばした政策を看板にやり抜かせてくださいということで、もう1回力を取り戻そうと考える可能性もあります。
(「イット!」11月14日放送より)

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