走行中の車内。運転手を見ると、ゴーグルを着けて運転しています。

浅利裕悦さん:
あ~ぶつかる、ぶつかる!ぶつかるから下がろう。
栃木・那須塩原市にある那須自動車学校では、特殊なゴーグルを使って飲酒運転の疑似体験を行っています。
浅利裕悦さん:
飲酒運転は、各個人が「私だったら大丈夫」だと思っているのが非常に強いんですね。

指導を行っているのは、教官の浅利裕悦(あさり・ゆうえつ)さん(62)。飲酒運転による事故を少しでも減らそうと、この体験を考案しました。
浅利裕悦さん:
“飲酒ゴーグル”をかけることによってほぼ全員が脱輪するので「私でもだめなんだな」ということが痛感できる。

この“飲酒ゴーグル”を装着すると、視界がぼやけるほか、遠近感がつかめなくなるなど、まさに酔っ払った状態になります。
その状態で、運転すると…。
体験者:
乗ってる、乗ってる!
浅利裕悦さん:
いきなり乗ってる。

体験者:
本当にわからない。
浅利裕悦さん:
ストップだな。ぶつかっちゃうな。
体験者:
自分の思っている数倍は色んなものが見えなかった横見ても、車がどのくらい寄っているのか全然わからない。めちゃくちゃ怖いです。
浅利さんは、38年前から教習所に勤務。“事故を起こす前に飲酒運転の怖さを知って欲しい”と4年前からこの体験を行っているのです。

浅利裕悦さん:
飲酒をする方は多いんですけど、飲酒運転の体験をしたことがないと思うんですよ。実体験する。それがとてもいい体験になるので、飲酒防止につながればいいかなと思っています。
近年多く耳にしてしまう飲酒運転の事故。そんな悲しい事故をなくすべく飲酒運転の怖さを知ってもらうため、浅利さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」10月16日放送より)