ついに雪虫が発生する季節になった。
札幌市など北海道各地で雪虫が飛び始めたが、雪虫といえば2023年、大発生して目も開けていられない状況になった。
臭いも酷かった。北海道で長年暮らしてきた人でもあんな悪臭は初めての経験だった。
そんな『雪虫シーズン』が近づいている。2024年はどうなるのか?

白いモヤのように山が霞がかったように見えるこの映像は、10月6日、北海道北見市で撮影されたものだ。
チラチラと飛び交う雪虫。
10月3日には札幌市中央区の知事公館でも見られた。
雪虫の大発生に街の人は…

初雪の前に飛ぶことから冬の使者と言われていた雪虫だが、その印象は2023年で一変。
2023年10月下旬、札幌市をはじめ北海道全域で大発生し、多くの人が大量の雪虫に悩まされた。
「うわっと目をこすったら出てきた。見てみたら雪虫だった」(女性)
「自転車に乗っていても、職場に着いたらすごく服についてたりした。(去年は)黒い服はあまり着られなかった」(女性)
「つぶれたら服に跡が付くので、なんとかつぶさないよう、直接触れられないので振動で落とす」(男性)

「今まではなかった」(女性)
「俺も初めて」(公園を整備する男性)
2023年の大発生。大通公園の植え込みなどを整備している男性も、初めての経験だったと言う。

「すごく臭かった。大通公園6丁目あたりが一番臭かった」(公園を整備する男性)
「独特の臭い。油が古くなって腐ったような臭い。(Q.:どう対策を?)諦めたというか…そんな感じだった気がしますね」(男性)
2024年も雪虫は大発生するのだろうか?そして、その対策は?
雪虫 服についたら

2023年は雪虫で大変な思いをしたようだが、気になるのは、2024年も大発生するのかどうか。
そこで雪虫などの昆虫の専門家、北海道大学の秋元名誉教授に伺った。
「今年も雪虫は大発生する可能性が高いです」(秋元名誉教授)
秋元教授によると、2024年も大発生の可能性が高いという。

つぶすと、茶色のシミがつく可能性がある。優しくはらったり、エアダスターの風などで落とすのが良いという。セーターなどははらえないので、大発生時には避けた方がよい。
そこで気になるのが、雪虫が絡まりにくい服装。ジャージーなどのスポーツウェアやレインコートなど、表面が比較的ツルツルとした服がはらいやすい。
雪虫 食べてしまったら?
もし、雪虫を食べてしまったり、肌についてしまったりした場合は、どうすれば良いのだろうか?
「雪虫のつぶれた液体が傷口や粘膜に触れると、アレルギー反応が出る可能性があります」(北円山耳鼻咽喉科アレルギークリニック、白崎英明院長)
白崎院長によると、10人中3人の割合でアレルギー反応が出たという研究があると言います。

実はこの雪虫のアレルギー反応についての研究はまだあまり進んでいないため、2024年にはさらに研究が進むことが期待されている。
「実験に使う雪虫をたくさん捕まえて欲しいと、医療研究者から依頼が来ています」(秋元名誉教授)
さらに、目に雪虫が入った場合はどうしたらいいのだろうか?特に子どもには注意が必要だという。
「目を擦るのは絶対にやめてほしい。目に入ったら、水でしっかり洗い流すことが大事です。瞼の奥に入ったように感じた時は、眼科を受診してください」(山鼻うの眼科、宇野仁揮院長)