生産量日本一を誇る「広島レモン」。一方、瀬戸内の温暖な気候で甘く実った「広島みかん」。本格的な収穫シーズンを前に10月1日、生産者と全国の市場関係者の懇談会が行われた。気になる2024年の出来栄えは?

高温の影響で小ぶりだけど「甘い」

10月1日、広島市内で県内の果実の生産者が全国の市場関係者に2024年の生産量や品質を報告した。広島レモンは栽培面積が増加したことから、前年比130%、6043トンの生産を見込んでいる。

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一方の広島みかんは前年比104%、8353トンが予想され、高温が続いた影響でサイズは小さめだが、例年に比べ早い時期から糖度が高まっているということだ。

「広島はレモンのイメージが強い」と話していた神奈川県出身の辰已麗アナ。この日、広島みかんの食レポに初挑戦!

「甘い!」みかんをほお張るテレビ新広島の辰已麗アナ
「甘い!」みかんをほお張るテレビ新広島の辰已麗アナ

「広島レモンは知っていましたが、みかんは初めてです。いただきます。甘い!口の中がジュースです!」と目を大きく見開いておいしさを伝えた。

猛暑の影響が心配されたが、広島みかんの出荷量は安定しそうだ。東京青果・川田光太社長は「みかんに関しては全国的に量が少ない可能性も出てきています。広島県産は数量も去年並みにあるということで我々も安心して売れる」と話す。

レモンに続け! みかんもブランド化

瀬戸内の温暖な気候で育った「広島みかん」。味の良さにもかかわらず、生産量は大きく減少している。

広島県産かんきつ生産量の推移によると、みかんの生産量は1999年の7万6870トンから25年間で右肩下がりに減っていて、このままいくと10分の1ほどになりそうな勢い。理由としては後継者不足による栽培面積の減少、さらに栽培の難しさがある。

一方、広島県産のレモンは1999年の1402トンから2024年の6043トンへ4倍以上に増えている。レモンはみかんに比べると長期間にわたって収穫でき、動物の被害が少ないことも生産の増加を後押ししている。生産量自体はみかんのほうが多いが、県内外の認知度で比べるとやはりレモンのブランド化が成功していると言える。

JA広島果実連の牧本祐一代表理事会長は「生産量日本一の広島レモンの生産振興をやっていく。なおかつ、広島みかんもブランド力の強化を図っていく」と、みかんのブランド化も進めていきたい考えだ。

「広島みかん」とはJA広島果実連の基準に沿って栽培された温州みかんの総称
「広島みかん」とはJA広島果実連の基準に沿って栽培された温州みかんの総称

広島みかん、広島レモンは10月4日に初出荷を迎える。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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