死刑判決が確定していた袴田巌さん。
午後2時過ぎの静岡地裁では支援者から歓声が上がった。
静岡地裁「証拠は捏造されたもの」
記者:
無罪です!たった今無罪が言い渡されました。法廷で国井恒志裁判長は、袴田さんに無罪を言い渡しました。

1966年に起きた一家4人殺害事件で、死刑判決が確定していた袴田さん。
その後、いわゆる「袴田事件」の再審・やり直しの裁判が行われ、26日に無罪が言い渡された。
閉廷後、晴れやかな表情でカメラの前に姿を見せた姉のひで子さんは…。

袴田さんの姉・ひで子さん:
ありがとうございます。皆様の応援のおかけです!
今回のやり直しの裁判で最大の争点となったのは、血痕のついた「5点の衣類」。

長期間味噌に漬かっていた衣類は赤みが残るはずがなく、捜査機関による「ねつ造」だと主張する弁護側に対し、検察側は「ねつ造は実行不可能」と主張。
裁判長は5点の衣類について、「捜査機関によって血痕がつけられるなど加工され、ねつ造されたものだ」と説明。

閉廷直前にひで子さんを呼び、「判決に時間がかかり、とても申し訳なく思っています」と謝罪した上で、「自由の扉はちゃんと開けました」と述べた。
袴田さんの姉・ひで子さん:
裁判長が「主文、被告人は無罪」と言うのが、神々しく聞こえた。私はそれを聞いて、感激するやら嬉しいやらで、涙が止まらなかった。
(「イット!」 9月26日放送より)