JR九州の交通系ICカード「SUGOCA」などの利用エリアが、2024年10月3日から佐世保線などに拡大される。しかし利用には注意すべき点がある。

広がるSUGOCAの利用範囲

これまで長崎県内のJR路線でSUGOCAが使えるのは「長崎」駅から「竹松」駅の間に限られていた。しかし、10月3日の始発列車からは、利用できる範囲が大幅に拡大する。

新たにSUGOCAが使えるようになるのは以下の区間だ。

1. JR佐世保線:佐世保駅〜江北駅      2. JR大村線:早岐駅〜ハウステンボス駅 3. JR長崎本線:江北駅〜鍋島駅

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意外な落とし穴にご注意

この拡大により、佐世保方面から福岡、佐賀、熊本方面へもICカードでスムーズに乗車できるようになる。長崎県と佐賀県が協力して検討を重ねてきた結果、西九州エリアの公共交通の利便性が大きく向上することとなった。

しかし、この便利さの裏には注意すべき点がある。それは、「エリアをまたぐ利用ができない」というルールだ。

例えば「長崎」駅から「ハウステンボス」駅や「佐世保」駅に行く場合、SUGOCAは使えない。これは、「長崎エリア」と「福岡・佐賀・大分・熊本エリア」の間に途切れている区間があるためだ。JR九州は「途切れている区間がある場合、交通系ICカードは使えない」と注意を呼びかけている。つまり、「長崎や大村のエリア」と「佐世保エリア」をまたがる場合は、これまでどおり切符を購入して乗車する必要がある。

もし間違えて乗車してしまったら?

では、もしうっかりエリアをまたいでSUGOCAを使ってしまったらどうなるのだろうか。

その場合は、降車駅の有人改札で入場記録を消去してもらい、その区間の運賃を現金で支払わなければならない。休日や夜間に無人駅で降りる場合は特に注意が必要だ。

JR九州は「各エリアからの要望を受けた場合、利用状況や輸送体系などを勘案し、導入について検討する」としている。一方、長崎県は利用者の利便性を高めるため、交通系ICカードを大村線の南風崎駅から大村車両基地駅にも導入したい考えだ(2023年9月28日の県議会9月定例会総務委員会より)。2025年度中の導入を目指し、JR九州と調整中としている。実現すれば、佐世保市から長崎市間の在来線の駅全てでICカードが利用できることになる。

SUGOCAはJR九州の駅のみどりの窓口などで、1枚2000円で購入できる。利用の際は、自分の乗車区間がICカード対応エリアかどうかをしっかり確認することが大切だ。

(テレビ長崎)

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