中国・北京で、21日に開幕した世界ロボット大会に、世界中から様々なロボットが集結した。
ロボット開発に力を入れる中国が、将来的に直面するあることがその背景にあった。
過去最多の人型ロボット展示数
目や口がしっかり動き、見た目は人間の女性そのもの。
この記事の画像(32枚)このショートヘア姿の人物は、最新の人型ロボットだ。
現地で取材した記者は、「こちら女性のロボットなんですけれども、すごくリアルです。眼球も今ゆっくりと右に左に動いて、頬もとても柔らかい感じに見えます」と感想を話す。
中国・北京で、21日に開幕した世界ロボット大会。世界中から様々なロボットが集結する中、最大の見どころは、過去最多の展示数という27体の人型ロボットだ。
こちらのこどもロボットは実在する子供をモデルに作られていて、見た目は人にそっくりだ。注目点は外見だけではない。
このロボットは目の前の人物を認識して、約5分で似顔絵を書くことができるという。
ただ、実際に書いてもらった子供の感想は辛口で、「(Q.似ていると思いますか?)似てないよ」とのこと。
ロボットの中には、家事をサポートするタイプもあった。
人型ロボットが子供用の服の裾をつかんで半分に折りたたんだが、あまり形良くたためなかった。
このロボットは、形が整っていない場合、ロボット自身が判断してたたみ直すことができるという。
ロボットに関連する企業は10年前の1万3300社から、2023年には17万8500社に急増した。
また、中国における人型ロボットの市場規模も、現在の552億円から5年後には1兆5000億円に拡大する見込みだ。
中国が人型ロボットに力を入れる理由
リアルな人型ロボットに医療ロボットなど、ロボット開発に力を入れている中国。その背景には、中国が将来的に直面する人手不足がある。
今後、人口減少社会となり、働き手が減っていくとみられる中国。製造業などで起こる人手不足を補うために、こうした人型ロボットが労働者の代わりとして大きな役割を果たすとみられている。
EXROBOTS責任者は「人の細かな表情も表現することができます。(中国の人型ロボットは世界一に)絶対なるよ。関係するインフラ整備や基礎研究は中国の方がいい」と語った。
(「イット!」 8月21日放送より)