パリオリンピックで、日本代表が開幕ダッシュ!列島がメダルラッシュに沸いている。大会3日目までに獲得したメダルは、金4個、銀2個、銅1個の合わせて7個。金メダルの数はオーストラリアとならび堂々のトップとなっている。
激闘を見守る各地からは「感動をありがとう」「大好き!大好き!!」歓喜の声が上がっている。また、試合を見た子どもは「オリンピックを目指したいと思いました」とにこやかに答えた。
日本初の金は柔道女子48キロ級 角田夏実選手
柔道女子48キロ級決勝。日本列島に初めての歓喜の瞬間が訪れたのは、28日深夜午前1時ごろのことだった。

試合終盤、オリンピック初出場の31歳、角田夏実選手が得意の巴投げで技ありを奪うと…。

地元千葉県八街市のパブリックビューイング会場は大興奮に包まれた。
角田選手は最後まで攻撃の手を緩めず、優勢勝ちした。

今大会初のメダルは「金」で日本選手団に弾みをつけた。表彰台で角田選手は涙があふれ、試合後のインタビューでは「勝手に涙が出てくる。なんか頑張ってきて良かったなと思いました」と語った。
永山竜樹「待て」後も攻撃され…疑惑の判定も意地のメダル
一方、男子柔道のトップバッター60キロ級の永山竜樹選手を見守った地元、北海道・美唄市(びばいし)では…。

あ然とする子供たちの姿があった。

準々決勝の終盤、審判は「待て」を告げた後も、相手選手が締め技を続け、永山選手は失神してしまった。抗議をするも判定は覆らず敗退となった。

しかし、気持ちを切り替え、敗者復活戦で勝ち上がり、3位決定戦に勝利。意地の銅メダルを獲得した。
北海道・美唄市のパブリックビューイングで観戦していた人は「感動させてもらいましたにも泣きました。本当にありがとうと言いたいです」と熱っぽく語った。
阿部兄妹「妹の分まで」 詩の号泣にもらい泣きする人も
続く大会3日目には東京オリンピックで兄妹同日優勝を果たした柔道の阿部一二三(26)、詩(24)の両選手が登場。
ところが、妹・詩選手に信じられない展開が。

2回戦で1本負けとなり…。

東京品川区のパブリックビューイング会場は、まさかの光景に静まり返った。試合会場に響く詩選手の泣き声。その姿に涙する人もいた。
妹の無念の思いを受けた兄・一二三選手は、スタンドで見守る妹の前で最後まで攻め続けオリンピック連覇を果たした。

観戦していた子どもは「スゴイの一言ですね。スゴイ!」と感動しきりだった。
18歳ニューヒーロー 競泳400 m個人メドレー決勝
競泳では18歳のニューヒーローが誕生した。400 m個人メドレー決勝に瀬戸大也選手とともに出場した松下知之選手(18)。スタート前には笑顔を見せる余裕も見られた。

150 mのターンでは7位に失速も、最後のクロールで猛烈な追い上げを見せる。
残り50 mで2位争いに浮上すると、初出場の18歳が、競泳陣第1号となる銀メダルを獲得した。

競泳男子400 m個人メドレー 銀メダル 松下知之選手(18):
ただ僕は夢中になって泳ぎました。
ーー楽しめましたか。
最高の思い出になりました。
フェンシング男子で日本初の快挙
フェンシング男子エペ個人では加納虹輝選手(26)が日本初となる快挙を達成した。地元フランスの選手との対戦となったエペ決勝。エペは頭から足の裏までの全身が有効面で、先についた方にポイントが入るシンプルなルールが特徴だ。

加納選手はスピードを生かした攻撃でポイントを重ね、相手選手を圧倒した。

そして迎えたマッチポイントでは、加納選手が15-9で勝ち、金メダルを獲得。

個人種目で日本人初の金メダルを獲得し、日本フェンシング界の歴史に新たな1ページが刻まれた。
吉沢・赤間 10代の日本勢がトップ争い「金メダルに恋した14歳」
そして、深夜の日本で多くの人が見守ったのがスケートボード女子ストリート。若き10代の日本選手たちが躍動した。
あと2回の演技を残し、暫定トップに立っていたのは15歳の赤間凜音選手。暫定2位には世界ランキング1位、14歳の吉沢恋選手と日本勢の金メダル争いとなり、ここぞの場面で吉沢選手が見せた。

96.49と、ここまでで最も高い点数を叩き出し、赤間選手を抜き暫定トップに立つ。

赤間選手も逆転を狙い、最後の演技に臨むも、決めることができず悔し涙を流した。

逆転で優勝を決めた吉沢選手の最後の演技では、フジテレビ倉田アナウンサーも「金メダルに恋した14歳」と粋な実況。

表彰台では日本代表が金・銀独占のワンツーフィニッシュとなり、笑顔がはじけた。
金メダルを手にした吉沢選手は「率直に重いなっていう。どのメダルよりも一番重いなって思います」とその喜びを噛みしめていた。
(「イット!」 7月29日放送より)