11日、大阪市西成区の集合住宅に放火し、住人の女性を殺害した疑いで、60歳の男が逮捕された。
現場近くの防犯カメラには、男の犯行の一部始終が映っていた。

窓から噴き出す、炎。
その直前、防犯カメラが捉えていたのは、部屋の窓に何かを投げ入れる男の姿だった。
■現場近くの防犯カメラには、新居田容疑者の事件当時の様子が
先月9日、西成区の集合住宅で火災が発生し、2階に住んでいた牧田奈々絵さん(48)が急性一酸化炭素中毒で死亡した。
警察は10日、殺人と現住建造物等放火の疑いで、清掃員の新居田信善容疑者(60)を逮捕。
現場近くの防犯カメラには、新居田容疑者の事件当時の様子が映っていた。

午前6時ごろ、画面手前から歩いてきた新居田容疑者。
おもむろに立ち止まったかと思うと、次の瞬間。

手にもっていた物を、窓から中へ投げ入れた。
■火を投げ入れる瞬間
その後、中の様子を伺うように、自転車で現場周辺をうろつく新居田容疑者。
再び徒歩で現れると、再度、手に持っていたものを部屋に投げ入れた。
そのおよそ5分後、集合住宅からは、煙が上がる。
住人とみられる人が、慌てて外に出てきた。
火の手が勢いを増すと、再び新居田容疑者が現場に戻ってきた。

様子を見に来たのだろうか、困惑する人の肩を叩き、声をかける姿も映っていた。
炎がさらに大きくなり、黒煙がたちこめる様子を確認したあとに、新居田容疑者は現場を立ち去った。
■新居田容疑者は「全く身に覚えがない」と容疑を否認

警察によると、新居田容疑者が火をつけたのは亡くなった牧田さんが住んでいたのとは別の部屋で、火元の部屋の住人は当時外出していたという。
警察は動機を調べていて、新居田容疑者は「全く身に覚えがない」と容疑を否認している。