加齢臭と間違えられやすい「ミドル脂臭(ししゅう)」。30代半ば~50代半ばの男性の「使い古した油」のようなにおいだ。
しかし、厄介なことに、このにおいに当の男性自身は気づきにくい。ミドル脂臭を発見した化粧品メーカーのマンダムに4つのチェック方法と撃退法を聞いた。
自分の「ミドル脂臭」に気づく4つの方法
ミドル脂臭のチェック方法1つ目は、「枕のにおいを嗅ぐ」である。
ミドル脂臭は後頭部から発生しているにおい。後頭部によく接している枕は、特にわかりやすいアイテムなのだ。
この記事の画像(5枚)そして、このにおいを嗅ぐタイミングにもポイントがある。
「起きた後すぐに枕のにおいを嗅ぐより、少し時間が経ってから嗅いだ方がにおいを感じやすいです」
人は毎日同じにおいを嗅いでいると、体が慣れてしまいにおいを感じなくなる。香水を毎日ずっとつけていると自身はにおいを感じなくなり、つける量が増えて香水のにおいがきつくなってしまうといった事例も、こうした性質によるものだ。
そのため、少し時間をあけた後の方が、においを強く感じやすい。
また、柔軟剤を使って枕カバーを洗濯していると、においは感じにくいので、週末の洗濯前などににおいを嗅いだ方が、チェックには好ましい。
女性に嗅いでもらうと気づく可能性“大”
2つ目、3つ目のチェック方法は、「服を脱ぐ時に嗅ぐ」「振り返った時に嗅ぐ」である。
シャツなどを脱ぐ時にふわっとにおいがするが、ミドル脂臭が出ていたら「不快なにおいだ」と感じる。同様に、ふっと振り返った時に自分の頭皮のにおいがしたら、それは危険信号だ。
ラスト4つ目のチェック方法は、「女性ににおいを嗅いでもらう」。大きな傾向として、ミドル脂臭は男性より女性の方が感じやすい。そして、これはどの年代でも共通している。
可能ならば、妻などに後頭部のにおいを嗅いでもらうというのは、有効なチェック方法である。
では、もしミドル脂臭が出ていた場合、どうやって対処すれば良いのか。
そのカギは、髪の洗い方にある。
シャンプー前に1分お湯で洗い流す
ミドル脂臭が発生しやすいのは30代半ば~50代半ば。加齢で頭の皮脂が非常にねっとりとした粘性の高いものに変化し、ミドル脂臭はその頭の皮脂に蓄積する。
ミドル脂臭対策用のシャンプーなども販売されているので、においの原因成分である「ジアセチル」のもとになる菌を殺菌するとともに、このねっとりした皮脂をしっかり洗い落とすことが大切だ。
最後に、髪の洗い方から乾かし方までのポイントを紹介するので、これを心掛けてほしい。
・ブラッシング
まず、髪を洗う前にブラッシングをしてほしい。想像以上に私たちの髪にはほこりや花粉などがついていることが多いが、こうしたものはブラッシングで落とすことができ、その後のシャンプーでより落としやすくなる。
・予洗い
超重要なのがシャンプー前の「予洗い」。38度~40度の少し温かめのお湯で“1分程度”頭皮や髪を洗い流すことで、粘性の高い皮脂も柔らかくなり、浮き上がって、その後のシャンプーで落としやすくなる。
1分というと長く感じる男性も多いと思うが、必ずこの「予洗い」に一手間かけてほしい。
・シャンプー洗い
シャンプーは、しっかり手元で泡立てて意識して頭皮に密着させる。額の生え際から襟足まで、塗り絵ですべての面を塗りつぶしているような感覚で洗うと良いそうだ。
よく抜け毛や髪のボリュームの少なさを気にして、ゴシゴシと洗うことをためらい、なんとなくふわっと洗い流してしまう人も多いが、しっかり頭皮を洗うことがミドル脂臭の対策には重要だ。
また、シャンプーの泡立ち具合にも注目して欲しい。泡立ちが悪ければ、皮脂の汚れが多いということなので、このような場合は“2度洗い”がおすすめだ。
・ドライヤー
タオルでしっかり髪と頭皮の水分をふき取り、最後はドライヤーで、髪だけでなく頭皮まで乾かす意識でケア。湿った状態の頭皮は細菌が繁殖しやすいので、放置しないようにしてほしい。
このようなポイントに注意しながらシャンプー前後のケアを行うことで、不快度の強いミドル脂臭を撃退したい。
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