70代夫婦を襲ったのは、住宅に侵入したクマだった。
現場には、クマが夫婦を襲った痕跡が残っていた。
窓から家に侵入 夫婦重傷
現場は、群馬・安中市にある一軒家。
5月31日午前0時半ごろ、体長約1メートルのクマ1頭が侵入した。

クマが侵入した家の周囲は、緑に囲まれていて、近くには山も見える。

被害に遭った家の障子には、3カ所穴が開き、窓には血もついている。
現場に残るクマが住人を襲った痕跡だ。

夫は頭を爪で引っかかれ、妻も腕を骨折、2人とも重傷となっている。
2階で寝ていた次男が、当時の状況を説明した。

同居する次男:
名前を下から母親に呼ばれて、それで下におりていったら、血まみれになっている2人がいた。タオルで押さえてましたけど、血が垂れているような状態でした。
ハチミツを狙って敷地内に侵入か
クマの住宅への侵入は、これまでにも繰り返し起きている。

福井・小浜市では、2022年6月に体長約1メートルのクマが家に侵入。
また岩手・矢巾町では、2022年7月に子グマ2頭が住宅内の小屋に入ってきた。

クマはなぜ、住宅に入ってくるのだろうか。
クマの生態にくわしい広島フィールドミュージアム・金井塚 務氏は「エサがないか探しに来た」と話す。

広島フィールドミュージアム・金井塚 務氏:
例えば何かに追われて隠れたりとか、エサがないか探しに来たとか、そういうことで住宅に入ることは、中山間地域では結構あること。

今回被害にあった安中市の住宅では、庭でミツバチを飼育していて、その飼育箱が荒らされていた。
警察によると、外の物音に気づいた夫が窓を開けたところ、侵入してきたという。

金井塚 務氏:
人間が(窓から)顔を出したとなると、(クマは)びっくりして、バンと(家の中に)飛び込んじゃったっていうのが真相に近いのかな。
クマは、住宅から外に逃げ出していて、警察が住民に警戒を呼びかけている。
(「イット!」5月31日放送より)