大相撲の元横綱・曙太郎さんが4月、心不全のため亡くなっていたことが分かった。新潟の地震の被災地にも度々訪れていた曙さん。そこには被災者に寄り添う姿があった。

外国人初の横綱! 曙太郎さん

若貴兄弟のライバルとして大相撲の人気を支えた曙太郎さん。

ハワイ出身の曙さんは1993年に外国人初となる第64代横綱に昇進。恵まれた体格で優勝回数は11回を数え、1995年の新潟場所でも力強い相撲を見せていた。

曙太郎さん(2001年)
曙太郎さん(2001年)
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引退した2001年には新発田市で引退パーティーが開かれ、多くのファンが曙さんを労った。

被災地を訪れ 被災者に寄り添う姿も

力強い印象の一方で、2004年に発生した中越地震では被災地を訪れ、被災者を励ます曙さんの姿があった。

中越地震の被災地を訪問(2004年)
中越地震の被災地を訪問(2004年)

当時、曙さんは「精一杯、鍋とか色んなことをさせてもらった。少しだったと思うが、少しでも皆さんが元気になればよかったと思っている」と語っていた。

被災地と曙さんとの交流は続き、2016年には長岡市山古志地区を訪れ、子どもたちと触れ合い「みんな思った通り元気そうだったし、元の姿に戻られて本当に驚き」と笑顔を見せていた。

長岡市山古志地区で子どもたちと交流(2016年)
長岡市山古志地区で子どもたちと交流(2016年)

2007年の中越沖地震の時にも被災地を訪れ、被災者を励ましていた曙さん。

中越沖地震の被災地を訪問(2007年)
中越沖地震の被災地を訪問(2007年)

何度も被災地を訪れる理由について、曙さんは「こうやって、みんな集まってもらってちょっとでも何かしてくれればいい。逆に自分の妻と子どもが被災者になったら絶対に喜ぶ。一日でも早く、元気よく復帰できるように自分たちも一生懸命祈っている」と被災者の思いに寄り添おうとしていた。

そんな曙さんの思いは今も多くの人の心に残っているに違いない。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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