新潟県五泉市の早出川ダムの貯水率が0%となるなど、県内各地で深刻化している水不足。こうした中、8月3日、小泉進次郎農水相が南魚沼市の農業関係者などと面会し「必要であれば給水車を出す」など、スピード感を持って渇水対策にあたると訴えました。

4日午前5時すぎ、貯水率が0%になったのは五泉市にある早出川ダムです。

治水や発電だけでなく、農業用水にも使われている早出川ダム。

周辺のコメ農家からもダムの水を止めないように要望されていることから、現在は本来使用しないダムの底にたまっている水を緊急で放流していますが、それもあと数日しかもたないといいます。

県内では7月の降水量が平年の2%しかなく、各地で水不足が深刻化。

小泉農水相:「貯水率はどれくらい?」
農業関係者:「10%くらい」
小泉農水相:「どれくらい持つ?」
農業関係者:「あと数日」

3日、南魚沼市の農業用のため池を視察し、コメ作りへの影響を懸念していたのは小泉進次郎農水相です。

生産者などから現状を聞き取り「渇水被害対策にスピード感を持って取り組む」と意気込んだ上で…。

【小泉進次郎 農水相】
「きょう、あそこに給水車があるが、今までの取り組みから一歩踏み込んで、こうやって給水車が入れる道路があって、近くから水がとれるという状況が整えば給水車も派遣する」

初めての取り組みとなる給水車を使っての支援に加え、人や予算を合わせて3本柱の施策でコメ農家を支えるとしています。

【小泉進次郎 農水相】
「ぜひ使えるものは使いたいというお言葉をいただいたので、早速、現場と情報交換をして、少しでも雨が降るまでの間、つなぐ力となるように取り組んでいきたい」

一方、正善寺ダムの貯水率が10%台になったものの、大幅な水位の低下は免れている上越市。4日の会見で市民の節水への協力に対し感謝の言葉を述べました。

【上越市ガス水道局供給計画課 中島英樹 課長】
「間違いなく、節水の効果というところが断水回避に向けて、いま大きな力になっている」

また、消雪用の井戸水を浄水場や河川に引き込むための配管工事は5日までにすべて完了する見込みで、新たな水源の確保も進んでいると発表。

ただ、すぐに水不足が解消するわけではないため、上越市は引き続き節水への協力を呼びかけています。

NST新潟総合テレビ
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