7月25日 高知・南国市浜改田の海岸で、100匹近いウミガメの赤ちゃんが放流された。
赤ちゃんのお母さんは、地元の人たちがかつて海岸で保護したカメだった。

助けたウミガメが5日後、産卵に戻ってきた

2020年5月、南国市の海岸で消波ブロックに挟まってしまった1匹の大きなウミガメ。

ウミガメの保護に取り組む地元住民が、11人がかりで1時間半かけ、ようやく助け出した。
カメの甲羅には、白いフジツボが。

南国市うみがめ守ろう会・中沢光明さん:
おー良かったと。うれしゅうてたまらん。ホッとしましたね

「フジツボのウミガメ」を無事、大海原に送り出した5日後。
「フジツボのウミガメ」が浜改田の浜に戻ってきた。

しかも、なにより大切なものを携えて…
そして、139個を産卵。

南国市うみがめ守ろう会・濱田憲雄さん:
よう上がってきてくれて、生んでくれたにゃーという感じよね。鶴の恩返しってあるけんど、“カメの恩返し”かって思ってね。よう自分らに見せてくれたと思ってね

自分を助けてくれた心優しい人々に"子どもたち”の命を預け、「フジツボのウミガメ」はまた波の向こうに姿を消した。
ただ、カメの恩返しはこれだけでは終わらなかった。

保護していた卵から赤ちゃんが

産卵から63日後の7月25日、保護していた卵に異変が。
25匹の赤ちゃんが、砂からはい出していた。
うみがめ守ろう会は26日、地元の子どもたちと一緒に放流することにした。

ーー重さはどう?

地元の子ども:
めっちゃ軽い

子どもたちが赤ちゃんガメに夢中になっていた、そのとき...

地元住民:
今(砂から)出てきゆう。カメが出てきた

南国市うみがめ守ろう会・濱田憲雄さん:
こんなのめったにあわんきね

女性:
まだ卵が残っていたんです

これが、めったに見られない、かえりたてホヤホヤのウミガメの赤ちゃん。

卵からかえったばかりのウミガメにしか見られない、このヒモのようなもの。
ウミガメの研究者でもある「むろと廃校水族館」の若月館長によると、これは「へその緒」ではなく「卵黄」。
卵の中で卵黄から栄養を取りつくしたあと、体にくっついたままふ化するという。

91匹の赤ちゃんを放流 大海原へ

26日に生まれた66匹をあわせ、91匹の赤ちゃんをいざ放流。

南国市うみがめ守ろう会・濱田憲雄さん:
無事に誕生して本当によかった。心配しよったが、助けたカメやき

浜改田の人々に守られた命が大海原に。

女の子:
頑張ってほかの魚に襲われずにおってほしい

南国市うみがめ守ろう会・濱田憲雄さん:
貴重やねぇ。さすが助けたカメやね。いろいろ今年残してくれた。子どもも、たくさん来てくれた。ウミガメに接しながら「浜はきれいにせんといかん」と言いよった。本当によかったと思う

子どもたちが感じた、小さくともたくましい命、自然を守る大切さ…
あのフジツボのウミガメが、私たちに残してくれたメッセージ。

(高知さんさんテレビ)