小林製薬の紅麹(べにこうじ)原料を使ったサプリメントで健康被害が相次いでいる問題で、新たに1人が死亡していたことが分かった。小林製薬は29日午後、会見を開く予定だ。

小林製薬は、紅麹を原料とする「紅麹コレステヘルプ」を摂取していた1人が死亡していたと発表した。腎臓疾患の症状があったという。

死亡した人はあわせて5人となる。

小林製薬によると、このサプリには、想定されていない未知の成分が含まれていて、製造時期は2023年4月から10月、出荷時期は2023年7月から12月だという。
紅麹原料を使った商品の自主回収や販売中止は、FNNのまとめでは60社以上に広がっている。
厚生労働省は、小林製薬が紅麹原料を卸している52社と、そこから仕入れている173社に対して自主点検と報告を求めた。

小林製薬は、午後2時から記者会見を行う予定で、未知の成分の調査状況などについて説明するとみられる。
厚労省コールセンター設置表明 国会で野党「紅麴」追及
この問題で、武見厚生労働大臣は、消費者や企業からの相談を受け付けるコールセンターを設置する方針を示した。

武見厚労相:
国民の皆様と事業者の方からの問い合わせにお応えするためのコールセンターの準備を現在、進めております。

武見大臣はさらに、「紅麹使用製品対策 省庁間連携室」を設け、政府一体で対応する方針を強調した。
この問題は先ほど国会でも議論され、武見大臣は機能性表示食品の制度の見直しについても、検討する可能性を示した。

立憲・柚木衆院議員:
アベノミクスの規制緩和が消費者・国民の命や健康に重大な影響を与えた可能性があったと認めた場合には。(機能性表示食品の制度の)見直しを検討すべき。

武見厚労相:
原因究明がきちんとできた上で。規制のあり方について検討すべきということになる。
また、武見大臣は、小林製薬から迅速な報告がなかったことは「遺憾だ」と述べた上で、企業の報告義務違反に対する罰則の規定についても「検討したい」と述べた。