2020年7月の豪雨で甚大な被害を受けた熊本県の球磨村立・渡(わたり)小学校の閉校記念式典が3月3日に開かれた。
149年の歴史に間もなく幕が下り、在校生や卒業生からは閉校を惜しむ声が聞かれた。

豪雨で被災 更地のまま統廃合で廃校へ

2020年7月の豪雨で校舎が水に漬かるなどの被害を受けた球磨村立渡小学校。2024年度からは一勝地小学校、球磨中学校と再編・統合されるため、3月いっぱいでの閉校が決まっている。

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3月3日は渡小学校のグラウンド跡地で閉校記念式典があり、在校生や卒業生など約300人が参加。東篤哉校長は「小学校は役割を終えるが学校と地域で大切につないできた教えはこれからも引き継がれていくと確信しています」と挨拶し、校旗の返納や校歌斉唱などが行われた。

「渡小学校、最後の6年生として」

在校生代表の中津 桃佳さんは「この1年間、行事の度に『渡小学校最後の』という言葉が付くようになり、閉校もだんだん身近に感じるようになっていった。この一年、(渡小学校)最後の6年生として、特に何かできたわけではないが、当たり前だった日常の出来事に感謝するようになったかもしれない」とスピーチ。

式典の最後には在校生たちによる御神楽が披露され、149年の歴史を締めくくった。

卒業生でもある参加者たちは、「校歌を歌ったら涙が出てきた」「(昔は)学生も子供も多かった。(閉校は)寂しいけど仕方ない」と名残を惜しんでいた。

また式典の会場となったグラウンド跡地には、小学校の記念碑が新たに設置された。

(テレビ熊本)

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