エクアドル産冷凍エビの輸送コンテナ、包装からウイルス検出

中国・北京で6月に発生した、食品卸売市場を中心とする新型コロナウイルスの感染拡大は、大規模PCR検査の実施などによって3週間程度で抑え込まれた。北京では7月6日以降、症状がある新規感染確認者はゼロが続いている(7月20日現在)。当時、サーモンのまな板からウイルスが検出されたことなどから、輸入食品、とりわけ冷凍食品やそのパッケージにウイルスが付着し、海外からウイルスが流入するリスクに関心が集まった。

中国税関当局の会見

中国の税関当局は中国全土で22万7934点に及ぶサンプルに対しPCR検査を実施。遼寧省大連と福建省アモイの税関で、エクアドルから輸入した冷凍バナエイエビの輸送コンテナ内部と、5つのパッケージから陽性反応が出たことを明らかにした。エビそのものからはウイルスは検出されなかったという。

これを受けて中国当局は関連の企業による食品安全管理が適切に行われていないとして、エクアドルの企業3社の製品の輸入を停止し、商品を返却もしくは処分するとの措置を発表した。またこのほかにも集団感染が起きたドイツ、アメリカ、イギリスなど23の食肉・水産会社からの輸入もストップした。

各地で相次ぐウイルス検出報告

税関当局の発表を受け、中国各地でエクアドル産の冷凍エビを店頭から取り下げるなどの措置が相次いでいる。また、各地で検査が強化されていて、雲南省は冷凍エビ2750サンプルのウイルス検査を行ったところ、やはりエクアドル産冷凍バナエイエビの包装から新型コロナウイルスの陽性反応が出たと発表した。

冷凍エビの検査は中国各地で強化されている

エビそのものからウイルスは検出されなかったという。また、重慶市の調査でも物流倉庫の冷凍庫にあった一部商品のパッケージからウイルスが検出されるなど、同様の報告が相次いだ。

冷凍エビそのものからウイルスは検出されなかった

エクアドル産冷凍エビ 一部日本向けも

中国の国家食品安全リスク評価センターの研究員は、ウイルスの主な感染源は飛沫や接触によるもので、体内に入った冷凍食品そのものが消化器官を通じて感染源となる可能性は非常に低い、との見解を示した。その上で、食品をよく洗うことや、容器や包丁、また板などを清潔に保つなどの対策を呼びかけた。

冷凍食品そのものが消化器官を通じて感染源となる可能性は非常に低いとの見解が示された

エクアドルはエビの一大産地で、中国メディアによると、輸出はほとんどが中国向けだが、日本にも一部輸出されているという。日本は感染蔓延地域を含む多くの国からエビだけでなくあらゆる食品を輸入している。冷凍食品のパッケージなどに付着してウイルスが流入するリスクがあることが分かった以上、日本にとっても他人事ではない。早急に検査などの対策を取る必要がありそうだ。

【執筆:FNN北京支局 高橋宏朋】