■被災者支援の「罹災証明書」発行へ

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能登半島地震で被害が大きかった石川県輪島市では19日、罹災証明書の発行に向けた家屋の調査が始まった。調査は、大規模火災が起きた朝市通りを除く約3万戸が対象で、19日は市の職員6人が、一軒一軒倒壊した建物の被害状況を確認した。

輪島市・環境対策課 谷内正和環境係長:予想はしていましたけど、想像以上の壊れ具合で。地元ということもあって、一夜にしてこれだけの被害が出た。あらためて見ると、ちょっと涙ぐんだりとか、被災地の変わりように。罹災証明が生活、復興に向けての第一弾となりますので、一日も早くできる限りの力を尽くして罹災証明の発行に向けていきたい・

市役所では、朝市通り周辺の被災者に罹災証明書の申請と交付が始まり、朝から多くの人が訪れた。朝市通り周辺の火災によって全焼した建物については、判定審査なしで全壊扱いとなる。朝市通りでは、19日も一斉捜索が行われ、警察などがバケツリレーで土を運び出すなど作業が続いている。石川県内でこれまでに亡くなった人は232人。安否が分からない人は22人となっている。

■無料の巡回バスで被災者の買い物サポート

現在、2次避難をしている人は約1800人。石川県加賀市では、周辺に商業施設などがない2次避難所にいる被災者が、買い物などで移動できるよう、無料の巡回バスの運行を19日から始めた。

利用した人:気分転換に出かけようかなと思って。ついでに足が悪いんで歩いてみようと。バスが出るいうたら、いいよね。

利用した人:きょう初めて出たんです。(Q.どうですか?)天気がいいからあったかいです。

■俳優・杉良太郎さんが「肉うどん」を炊き出し

金沢市にある1.5次避難所で「肉うどん」の炊き出しを行っているのは、俳優の杉良太郎さん(79)だ。60年以上にわたり、国内外での支援活動などに携わっている。

杉良太郎さん:自宅にいたら水とか電気とか、いろいろなライフラインやられているので、避難して良かったと言われるような食べ物を提供したいなと思って。

地震発生からおよそ3週間、不安な避難生活は続くが、さまざまな支援の手も差し伸べられている。

■ボランティアの事前登録受け付け中

金沢市の1.5次避難所ではボランティア活動も始まっていて、ボランティアの事前登録を受け付けている。石川県のボランティアに関する特設サイトによると、19日時点で1万人以上が登録している。災害ボランティアについて、現在被災地では活動環境や受け入れ体制の整備を進めている段階だ。 ボランティア活動を希望する方は、被災地への電話や個別への訪問を控え、特設サイトから事前登録を行うようにとのこと。

なお、事前登録するにあたって、いくつか注意点がある。氏名や連絡先のほか、災害ボランティア経験や活動可能日の欄に入力し、職業欄も「看護師または保健師」「大工等建築関係」など、当てはまればチェックを入れるようになっている。さらに連絡事項欄に「重機を扱えます」「介護の資格があります」など資格や免許などを具体的に書くと派遣の際の参考になる。サイトに登録した後、ボランティアセンターから案内が届き、活動日や場所を決める流れになる。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年1月19日放送)

関西テレビ
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