「若者の定住」という地域の課題に、愛媛・新居浜市の高校生たちが出したアイデアは大型アミューズメント施設「ラウンドワン」。
高校生の小さなアクションが地域や企業を動かしている。

ラウンドワンを新居浜に!

12月7日、愛媛県立新居浜南高校の高校生たちが「記者会見」を開いた。

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誘致委員会作戦参謀担当・山中彰恭さん:
若者向けの遊び場を作ることで(新居浜に)若者の定住を促すことができると考えました。私たち若者がラウンドワンを求めているというのを新居浜市全体で強くアピールしたいと考えています。

会見を開いたのは3年生の有志5人でつくる「来てくれん!?ラウンドワン誘致委員会」のメンバーだ。

ラウンドワンはボウリングやカラオケ、スポーツアトラクションなどが楽しめる全国で人気のアミューズメント施設で、愛媛県内には松山に1店舗ある。

高校生たちはこの「ラウンドワン」を新居浜に誘致しようと言うのである。

本家公認「ラウンドワン」の看板掲げる

この活動は、若者が政治に関心を持つための学び「主権者教育」の授業として始まったもの。

新居浜南高校・田村信生教諭:
3年生は課題探求の授業をやっていて、その中で、新居浜市の政策を高校生が提案し考えてみようという形で出てきたのがこの活動につながっています。

誘致委員会リーダー・三木心太さん:
アンケートをとった結果、ラウンドワンやスポッチャという意見が多く、多い意見からこれ僕たちが作ったら面白くない?という感じになって。

そしてラウンドワン誘致の機運を盛り上げるためのイベントの開催を宣言した。

誘致委員会メカニック担当・德永海聖さん:
私たち「来てくれん!?ラウンドワン誘致委員会」は1月12日に新居浜南高校でラウンドワンを作ります!

地域の人にラウンドワンの魅力を知ってもらうため、校舎内にアトラクションを体験できる「疑似ラウンドワン」を自分たちで作る。この高校生たちの熱烈なラブコールはニュースとして報道され、本家ラウンドワンにも届いた。

ラウンドワン運営部第6運営室エリアマネージャー・久川智治次長:
うれしいぞっていう。あのニュース見て涙出るくらいうれしくて。

さらに新居浜出店のメリットなどをつづった高校生からの熱い手紙を渡されると、「私どもとしても、できる限り協力をしていきたい。ラウンドワン公認で実施するのはOKです。ラウンドワンのロゴを使っていただく」と応じ、なんと、イベントの本家ラウンドワンの公認まで取り付けた。

開催日は1月12日の放課後、午後4時から1時間半という短時間の開催。
実施する3つのアミューズメントゲームは、学校にある机や椅子、廊下を使って試行錯誤するなど、すべて手作りだ。

誘致委員会 作戦参謀担当・山中彰恭さん:
廊下でボウリングや、三輪車やキックボードを使って教室でレースをしたり、ここにある銃を使って的に当てるゲームをします。

校則に違反と反対意見が浮上

しかし、開催直前、学校ならではのまさかの壁にぶつかった。

誘致委員会リーダー・三木心太さん:
今まで通っていた企画書が校則上引っかかってないかという意見が出た。

問題になったのは三輪車やキックボードを使ったアトラクション。企画段階では「女子生徒が三輪車に乗る場合、「制服にジャージ着用」」としていたが、この着用方法が「校則に違反している」と生徒指導の教諭から指摘されたのだ。

悩んだ末、生徒たちは内容を変更し、「女子生徒の参加はキックボードのみ」として企画書を再提出し、無事ハンコをいただくことができた。

さらに新居浜西高校など他校の生徒会にもイベントへの参加と誘致への賛同を呼びかけた。

誘致委員会リーダー・三木心太さん:
とにかく1月12日(金)を盛り上げます!

手作り“ラウンドワン”に手応え

迎えた当日。

誘致委員会広報担当・真鍋孝太朗さん:
このあと6時間目が終わったら16時から4階で「遊ぼうぜ!放課後の学校」を開催します。

生徒たちから拍手が沸き上がり、準備がスタート。
机や椅子を使用したレースコースの配置や、シューティング用の的の台の調整、ロゴの入った看板を設置して…新居浜南高校ラウンドワン新居浜1号店のオープンだ。

キックボードに乗り、教室内に並べた机の間を走り抜け、廊下でボウリングのボールが転がった。
ペットボトルシューティングでは、メンバー手作りの段ボールシューターがおもしろさのランクを引き上げる。

参加した高校生たちは「楽しかったです」「ボウリングも初めてだったのですが、近場でこれができたらいいと思いました」「新居浜にラウンドワンが欲しいので、南高のやっていることに賛成します」「自分たちが企画したかったです」と好感触。

ラウンドワンの責任者もイベントに訪れ、「学校という場所なんですけど、みんなと遊んでみたらラウンドワンと同じくらい楽しいですね」と話した。

イベントには他校の生徒も含め、65人が来場。
委員会メンバーはラウンドワンの誘致に向けた機運醸成に手応えを感じている。

誘致委員会リーダー・三木心太さん:
僕たちの中でしか思っていなかったものが、しっかりと発言し、
行動して周りを巻き込み、こういうイベントをすることができて本当に良かった。何回もイベントを続ける中で新居浜にラウンドワン1号店が実現できたらいいと思っています。

ラウンドワン松山店・八野亮介支配人:
本当に生徒のみなさんの熱い気持ちですね、今日ここで受け取りました。

夢の施設の誘致なるか。
実現に向けて活動は後輩たちに引き継がれていく。

次回からのイベントはラウンドワンが公認イベントとして企画段階からバックアップし、松山店の機材や道具も貸し出される予定だ。

高校生たちの画期的なアクションが地域の活性化に繋がるか、期待がかかる。

(テレビ愛媛)

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