1カ月足らずで9回分の政治資金パーティーの金を集め、そのうち8回は事実上、開催されず。「架空パーティー疑惑」が浮上した京都市長選挙の候補者が、涙ながらに釈明と決意を語った。一方、推薦を取り消した維新なども共同で会見し、異例の展開となった理由を説明した。

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14日、京都市内のホールに登場したのは、2月4日に迫った京都市長選挙への出馬を表明している村山祥栄・元京都市議会議員(45)だ。約1400人が集まった決起集会の場で発したのは、出馬への決意や公約ではなく「おわび」。その理由は「政治資金パーティーをめぐる疑惑」だ。

村山祥栄 元京都市議:
まずもって皆さま方におわびさせてください。全て私のミスでございます。私が誤った行動を取ったせいで、こういうことになってしまいました。本当に申し訳ありませんでした。

■維新、教育無償化など4党の推薦を受けたが…

村山祥栄 元京都市議 去年11月:
新しい京都の夜明けを、ここから築いていきたい。

「しがらみを断ち切る改革」などを掲げる村山さん。3度目の挑戦となる今回は、日本維新の会をはじめ、教育無償化を実現する会、国民民主党京都府連、それに地域政党「京都党」から推薦を受けて立候補を表明していた。 しかし一転して、いずれも推薦を取り消すという、異例の事態になった。

日本維新の会 馬場伸幸代表:
4党そろって今回の推薦は取り消すと。

村山さんは立候補表明後、年末年始にかけて政治資金パーティーを9回企画し、パーティー券約4700万円分を販売したが、このうち8回は来場者がいなかった。こうしたことから、維新などは「架空のパーティーではないか」と問題視したのだ。

日本維新の会 馬場伸幸代表:
政治家に対する資金集めに対する注目・関心が集まっている中、村山さんの行われた年末年始のパーティーが受け入れられるものではない。

教育無償化を実現する会 前原誠司代表:
極めて今回の決断に至ったのは残念。

■「妻にも『やめてええねんで』と言われた」が立候補の意向は変えず

これにより、一気に“後ろ盾”を失う形となった村山さん。13日に開かれた会見では…

村山祥栄 元京都市議:
悪意があった訳ではございませんし、架空という認識は全くなかった。ただ結果的にそういう受け止め方をしかねない状態だったし、返金作業に移らせてもらった。時計の針が大きく動こうとしている段階で、私自ら、その時計の針を止めてしまったことが何より無念でならない。

「架空ではない」との認識を示したうえで、立候補の意向は変えないと話した。

村山祥栄元京都市議:
通常であれば出馬を辞退するのが適切だと認識しています。妻にも『やめてええねんで』と言われました。

■京都市長選挙は2月4日投開票

今月21日の告示日を前に、波乱の展開となっている今回の京都市長選挙。

京都市長選挙には、
 元参議院議員の松井孝治さん(63)
 元京都府議の二之湯真士さん(44)
 弁護士の福山和人さん(62)
 元会社員の寺田浩彦さん(62)
 も立候補を表明している。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年1月15日放送)

関西テレビ
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