SNSに投稿された“僧侶とは思えない”羽目を外した画像に対し、タイの仏教界が激怒する事態になっている。

腕にタトゥー、女性に囲まれ…

ライブ会場でエレキギターを演奏し、歌う僧侶。

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腕にはタトゥー。周りの僧侶も指を立て叫んでいる。

他にもバイクレースをしている画像や女性に囲まれ笑顔を見せる僧侶の姿もあった。

実はこれらの画像はタイのネットユーザーが人工知能=AIを使用し作り出した、「フェイク画像」。

国民の9割以上が仏教徒と言われるタイ。
僧侶は人々の尊敬を集める特別な存在だ。

托鉢(たくはつ)する僧侶と手を合わせる人
托鉢(たくはつ)する僧侶と手を合わせる人

托鉢(たくはつ)のため寺院から出てきた僧侶がお経を唱えていると、市民が次々と食べ物や現金を寄付していき、手を合わせる。

尊敬の対象である僧侶のフェイク画像に、街の人からは「仏教は思いやりがあるべきもの。写真は不適切です」「私も仏教の信者なので、不適切だと感じる」といった怒りの声が聞かれた。

一方で、タイでは若者を中心に仏教の熱心な信者は減少傾向にあり、「(フェイク画像が)好き。アート業界で働いているのでクリエイティブだと思う」という捉え方をする人もいた。

「サイバー犯罪警察に徹底的調査を要請」国立仏教事務所が声明

しかし、タイの仏教界はフェイク画像に激怒する事態になっている。

国立仏教事務所は、仏教の評判を傷つけたとして「僧侶の評判に損害を与えた。サイバー犯罪警察に徹底的な調査を要請した」と声明を発表。
さらに首相府もフェイク画像を拡散しないように呼びかけた。

現地メディアは、「フェイク画像を作成した人物は最大で懲役5年の可能性がある」としている。
(「イット!」 12月7日放送より)

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