福島県の田村市と葛尾村にまたがる五十人山。その山頂には「五十人石」という巨大な石がある。この石にまつわる「言い伝え」が、事実かどうかを確かめる検証が行われた。
大人・50人が集結
お年寄りも子どもも山を登っていくが「登山」が目的ではない。五十人山の山頂に大人・50人が集結し、頂上にある大きな石にまつわる「言い伝え」について検証が行われるという。

坂上田村麻呂にまつわる言い伝え
五十人山の山頂には「五十人石」と言われる巨石がある。1200年前、征夷大将軍の坂上田村麻呂がこの巨大な石に50人の兵士を座らせて戦略を練ったことが、その名前の由来だという。

小学生の疑問…50人乗れるの?
授業で歴史を学んだ田村市立都路小学校の児童が「本当に50人が乗れるのか?」と田村市長などに手紙を書いて、実証するよう依頼した。

都路小学校の國分洋校長は「大人が流してしまいそうな子どもの視点。言い伝えが本当なのか、素朴な疑問を依頼した。児童からは、しっかり見てきてね!と声を掛けられた」と話す。

50人乗っても大丈夫!
田村市の白石市長と葛尾村の篠木村長。そして多くの大人が協力して、実証スタート。ひとりずつ石の上へ。小さな祠を避けるように詰めて詰めて…結果は50人達成!言い伝え通り乗れることがわかった。

児童の疑問もスッキリ解決
翌日、校長先生から児童へ50人以上乗ることができたことを伝えた。検証を依頼した會見隼大さんは「スッキリしました!ウソかと思ってたけど、本当だった」と話し、吉田圭佑さんは「手紙を送っても、どうせやってくれないだろうと思ってたけどやってくれたので嬉しかった」と話し田村市長などに手紙を書いた児童の疑問が解決した。

子どもの素朴な疑問に、大人が真剣に取り組んで解決した地域のナゾ。今後、田村市と葛尾村は五十人石に乗った団体に認定証を贈ることや、観光スポットとして盛り上げることを考えている。
(福島テレビ)