猛暑と水不足の影響で今年の新潟県内産コシヒカリの一等米の比率は大きく低下している。こうした中、一等米と三等米の味の違いについて、機械による分析や食べ比べによって比較する場が設けられた。果たして食味に違いはあるのだろうか。
一等米と三等米 食味に違いは?
JAえちご中越が企画し、コメの流通業者や消費者などが招かれたコメの現況報告会。
JAえちご中越管内のコシヒカリの一等米比率は例年、80%台を維持してきたが、今年はわずか1.1%に。
この記事の画像(9枚)一等米と三等米を並べると、見た目では三等米のほうが高温障害を受けた白い濁りのある粒の割合が多くなっている。
参加者:
粒自体は例年に比べて大きさはどう?
JA担当者:
大きさはさほど変わりない。ただ白いだけ
参加者がコメの見た目について議論しているが、食味に影響は出ているのか…おいしさを数値で示す食味分析計に三等米を投入すると。
JA担当者:
たんぱく質5.3%、アミロース15.5%
三等米もたんぱく質・アミロースともに、おいしいとされる数値を満たしていた。
食べ比べてみると…「差はない」
実際に一等米と三等米を食べ比べてみた。
松村道子キャスター:
一等米は非常に粘りがある。甘みもあとから追いかけてくるという印象
続いて三等米は。
松村道子キャスター:
弾力を口の中で楽しめるのは、三等米かもしれない。甘みも違いはほとんどない
試食した参加者からも「味は変わりない。最初に三等米を食べたが、すごく甘い。甘みが口の中に残る」「本当に差がなく、ツヤもあって、粘りもあって、食味として変わらないんだなとよく分かった。これをいかに消費者に我々はどう伝えていくか…」との声が聞かれた。
等級が落ちても、味に変わりはないことが実証される中、それをいかに消費者に伝えるかが今後の課題となる。
JAえちご中越の経営管理委員会・吉田文彦会長は「心配なのは消費者の不安、おいしくないのではないか、そういうところが一番心配なので、消費者に向かってのアピール、食味に変わりはないことは、いつもの年以上に取り組んでいかないとダメだと思う」と話していた。
(NST新潟総合テレビ)