梅雨の季節にぴったりの和菓子が登場!

梅雨入りし、くもり空や雨の日が続く今日この頃。

そのような中で今、この季節にぴったりな和菓子が登場し、話題となっている。

それがこちら。

寒天に波紋をつけています。

コメントとともに、その様子を動画で投稿したのは、京都市にある和菓子店・亀屋良長の吉村良和代表。

和菓子は川面に浮かぶ波紋から雨の音を感じられるようにと「雨の音」(税込み810円)と名付けられ、雨が降っている様子を波紋で表現している。

動画を見ると、波紋を付けるたびに「シュッ」という音がするが、高温で寒天がとけるのを利用して波紋を作っているという。

まさに今の季節にぴったりのみずみずしい寒天菓子で、7月1日から亀屋良長本店とホームページで購入できるとのことだ。

高温により「シュッ」と煙が出る
高温により「シュッ」と煙が出る
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この投稿は注目を集め、「和菓子って職人的なイメージが強いと思います。こういった動画は大変興味深いです」や「とても見事な表現を、単純な原理と簡単な実作業で実現している点に感動しました」などのコメントが寄せられ、24万超のいいねが付いた。(7月1日現在)

そして動画はその工程だけでなく、「シュッ」という音がクセになると610万回も再生されている。
そもそも「雨の音」はどのような経緯で作られたのだろうか。亀屋良長にいろいろ話を伺った。
 

和菓子に興味を持っていただくきっかけに

ーー「雨の音」を作った経緯を教えて

お茶会で使うお菓子の依頼を受けて作りました。


ーーこだわりの部分やどのような思いを込めて作った?

雨を表現するのに、川に浮かぶ波紋で雨の音を感じて頂き、梅雨の時期を愛でて頂けたら幸いです。


ーーTwitterに投稿して反響はあった?

再生回数は611万回、いいねが24万、リツイートが5万と、大きな反響がありました。コメントも700以上頂きました。

「ずっと見てられる」「癒される」「音が素敵!」などのものから、「波紋が、ジョジョの奇妙な冒険に出てくる1シーンを連想される」「隠れミッキーがいた」とのコメントも多くありました。「食べてみたい」というコメントもたくさん寄せられ、急遽発売することにしました。

今年の4月にTwitterを始めたばかりですが、たくさんの方に閲覧していただき、これまでは、和菓子にあまり縁がなかった方にも、自然の風景を愛る世界観が多くの人に知って頂き和菓子に興味を持っていただくきっかけになればと思います。

隠れミッキーがこんなところに!
隠れミッキーがこんなところに!

ーーいつまでの販売の予定?

梅雨が終わるまで(7月の中旬ぐらい)を予定しております。


ーーこれまでどれくらいの注文が来ている?

まだまだ少なくて30ぐらいです。

1803年の創業当初からの代表銘菓も

ーーその他イチ押しの商品は?

代表銘菓の「烏羽玉」です。檜扇の実を思わせる、漆黒のお菓子です。1803年創業より作り続けている代表銘菓です。香り、酸味、甘みと最もバランスのよい波照間島産の黒糖をつかったこし餡に、寒天とけしの実をかけたもの。黒糖のコクと甘みが広がり、黒糖と餡の香りが余韻に残ります。

代表銘菓の「烏羽玉」
代表銘菓の「烏羽玉」

そして、「スライスようかん」です。羊羹を薄いシート状にすることで、新しいかたちの和菓子になりました。丹波大納言小豆の粒あん羊羹に、沖縄の塩を効かせたバター羊羹とケシの実をトッピングしています。トーストにのせて焼くだけで、ご自宅で手軽に”小倉バタートースト”がお召し上がりいただけます。

「スライスようかん」
「スライスようかん」

茶会で使う菓子の依頼から作られたという「雨の音」。梅雨が終わる7月中旬頃までの販売予定と期間は短いが、それもまた、梅雨という季節を感じながら味わってほしいという表れなのだろう。
 

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プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

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