あるお菓子がTwitterで話題...その正体とは?

職人が丹精込めて作り上げた繊細な練り切りの和菓子などを前に、食べるのがもったいないと思ったことがある人もいるだろう。

そんな中、とんでもなく“繊細すぎる”お菓子がTwitterで注目を集めているのをご存じだろうか。

お米などが敷き詰められているように見えるが...(提供:ビキさん)


「宮城県民からとんでもなく繊細なお菓子もらったから見て。」

福島県民のTwitterユーザー、ビキ(@biki203)さんが投稿したのは、宮城県民からもらったというお菓子の画像。円形の大きな缶に粉状の物体が敷き詰められていて、一見するとお菓子というよりは、お米やおからのように見える。

その中には、美しい菓子が!(提供:ビキさん)


しかし、トングでこの缶を探ると...奥深くから、見た目美しい四角いものが出現!
粉状の物体に埋もれていたこれが、なんとお菓子本体というのだ。




他のユーザーからは「どんな味なのでしょう?」「なんだろうコレ(宮城県民)」などと注目が集まり、この投稿には8.5万のも「いいね」が寄せられている。(3月13日現在)

このお菓子、1675年創業の宮城・仙台市の老舗菓子店「九重本舗 玉澤」が製造・販売する「霜ばしら」という商品とのこと。

ビキさんも「取り出すの手が震える」というこのお菓子、どんなものなのだろう。そして粉も食べられるものなのか。「九重本舗 玉澤」の担当者に聞いた。

夏季は「持ち歩くだけで溶ける」ほどの繊細さ

――「霜ばしら」とは、どんなお菓子?いつから製造している?

水あめと砂糖を主原料とした飴菓子で、1980年ごろから毎年、冬季(10月~4月)限定で製造・販売しております。宮城では古くから「晒よし飴」という飴菓子が製造されていて、これを現代風に変化させたものになります。


――「霜ばしら」と「晒よし飴」の違いは?

製菓技法の違いなどにより、大きさと食感が主に違います。「晒よし飴」は「霜ばしら」よりも一回り大きく、サクサクとした食感が特徴です。これに対して、「霜ばしら」は口に入れると1~2秒で溶けてしまう、口どけのよさが特徴です。

どちらもそれぞれに魅力がある飴菓子となっております。


これが「霜ばしら」(提供:九重本舗 玉澤)

――冬季限定の理由は?

繊細な飴菓子ですので、温度・湿度が上がると溶けてしまいます。夏季は持ち歩くだけでも溶けてしまう可能性があるので、販売・製造をしておりません。


――「霜ばしら」はどう作られるの?

申し訳ございませんが、詳細についてはまったくの企業秘密となっております。熟練の職人が全て手作業で作っていて、その製法は代々、守り続けています。


敷き詰められた「粉」実は食べられます

――缶に入っている粉状の物は何?なぜ敷き詰められている?

「霜ばしら」はもち米の粉、「晒よし飴」はでんぷん粉で、外部の衝撃や湿気から守るために敷き詰めております。どちらの飴菓子も非常に繊細なので、これらの粉を敷き詰めなければ溶けるなどしてしまい、飴菓子として成り立たないのです。

粉は捨てられる人もいますが、実は食べることもできます。揚げ物やクッキーの素材に使用したり、味付けしたものをフライパンで炒めて食べる人もいます。


――「霜ばしら」はどのように食べるのがお勧め?

口どけの良さや雑味のなさが特徴なので、そのまま召し上がっていただき、純粋に素材の味と口どけを楽しんでいただければと思います。


飴菓子を守る粉も食べられるという(提供:九重本舗 玉澤)

――繊細で壊れやすいというが、開封時に注意することはある?

外部からの衝撃で割れるのを防ぐため、缶には飴菓子がぎっしりと詰めております。飴菓子は1枚が約1グラムで、一缶には約40枚が入っております。そのため、最初の一枚、二枚は取り出しにくいところがあると思われます。

そのため、開封時は粉を飴菓子が見えるまで、缶のふたなどに一度移していただき、つまようじなどですくい上げると、隙間ができて取り出しやすくなると思います。


――Twitterで話題となったことについてはどう思う?

ありがたく思います。飴菓子はどれも職人が一つ一つ、手作業で作ったものです。口どけや風味を味わうことで、職人の技術も感じていただければと思います。


「晒よし飴」も人気商品という(提供:九重本舗 玉澤)

ちなみに、商品価格は税込みで「霜ばしら」が1缶(40グラム)2160円、「晒よし飴」が1パック(150グラム)2592円。価格は改訂される可能性もある。注文は「九重本舗 玉澤」のウェブサイトで、今年は4月末まで可能。予約待ちや品切れになることもあるという。

繊細すぎるお菓子が粉に隠れているのは、職人の手作業によって作られた飴菓子をそのままの品質、姿で味わってほしいという思いの表れだった。友人に宮城県民がいる人は、やんわりとおねだりしてみるものありかもしれない。

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