ハワイ・マウイ島で起きた山火事の発生から1週間。
死者は106人となり、アメリカの山火事史上、この100年余りで最も多い犠牲者となる。そして、観光地ラハイナは今なお鎮火していない。

送電線が出火原因? “証拠映像”は…
こうした中、地元住民らは、送電線が出火の原因になったとして、ハワイの電力会社に対し集団訴訟を起こした。その証拠となるような映像も確認されている。マカワオと呼ばれる町に取り付けられた監視カメラの映像だ。

7日午後11時前、林の中に激しい閃光(せんこう)が走り、撮影が中断された。

約3分後にカメラが復旧すると、林に火の手があがり始めた。断線した送電線から引火したものとみられる。

そして、朝になると火は道路付近まで燃え広がり、消防車などが駆けつけていた。
アメリカのワシントン・ポスト紙によると、この火災はラハイナのものと直接関係はないとみられるが、島内の複数の電力設備に問題があったことを示す証拠だとしている。
山火事で変わり果てた街
今回の山火事で、マウイ島では約4500人が家を失い、避難所や無償で提供されたホテルでの生活を余儀なくされている。

避難生活を送る浅川明海さん(19)は、立ち入り禁止区域に一時的に入る許可が下りたため、家族とともに自宅へ向かった。

明海さんの父・浅川隆さん:
全部燃えている。だいたい民家だったよね、この辺は。
明海さん:
すごい燃えたにおいがする。

1週間後に戻ってきた街は、山火事によって変わり果てていた。
明海さんの母・浅川かおりさん:
すごい……。
明海さんの父・浅川隆さん:
こっちも燃えている。
結局、浅川さん一家は多くの道が封鎖されていたため、自宅に立ち寄ることはできなかった。

明海さん:
ちょっと早めに逃げられて良かった。最後まで逃げ切れられなかった人たちは一番かわいそう。

今も1300人の安否の確認ができていない。警察が15日までに捜索を終えたのは、被害を受けた地域の約32%にとどまっている。
(「イット!」8月15日放送より)