熱戦が続く夏の甲子園! 新潟県勢としては2008年以来、15年ぶりに初出場の高校が誕生した。初の大舞台に挑む東京学館新潟の特長や注目選手を取材した。
エラー少ない学館 4投手の継投にも注目
県大会決勝で甲子園常連の中越を相手に劇的な逆転サヨナラ勝ちで初の甲子園をつかんだ東京学館新潟。

そんなチームの特長について、八幡康生主将は「守備が崩れてしまうとゲーム自体も崩れてしまう」と話し、旅川佑介監督も「できるだけ無駄な失点をしないというのがうちのディフェンスの要」と守備中心のチームだと強調する。

その守備からリズムを作り、終盤勝負に持ち込むのが2023年のチームの勝ちパターン。
決勝の中越戦だけでなく、準々決勝の日本文理戦でも終盤まで粘り、9回にサヨナラ勝ちを収めた。その守備は大会を通してわずか2失策。投手陣も6試合すべて継投で勝ち上がった。

東京学館新潟のエースは2022年のチームから登板経験があるエースの涌井陽斗投手。県大会は18回を投げて与四球は2と安定した制球力が武器だ。
東京学館新潟 涌井陽斗 投手:
インコースのまっすぐが自分の持ち味。やはり逃げては勝てないので、攻めて勝つという持ち味をフルに生かして全国の相手でも頑張っていこうと思う

涌井を中心に、タイプの異なる4人の投手が学館のマウンドを守る。
旅川佑介監督は「それぞれ持ち味がある。それぞれの持ち味をショートイニングで構わないので、先頭バッターからしっかりとその持ち味を出せるような準備をしてマウンドに上がりなさいと、試合前もそういう準備をしなさいと伝えている」と甲子園でも継投で戦う考えだ。

この継投のタイミングは一つのポイントとなりそうだ。
チームを勢いづける1・2番コンビ
一方で、打線のカギを握るのが、「小学校6年から一緒に練習している」と話す佐藤明日葵選手と渋川優希選手の1・2番コンビ。

佐藤選手の県大会の打率はチームトップの6割1分9厘。日本文理戦では5安打、中越戦でも3安打と固め打ちし、チームに勢いをもたらした。

その佐藤選手が作ったチャンスを生かしたのが2番の渋川選手。県大会の打点はチームトップの10と勝負強さを見せた。

佐藤選手は「渋川になんとか回したいなという気持ちで甲子園でもやっていきたい」と話し、渋川選手は「明日葵が出てくれると信じて、送ったり返したりして2人で良い打線が組めればいい」と2人でチャンスメイクする考えだ。
攻守の要は“笑顔”のキャプテン
そして、攻守の要となるのが、笑顔がトレードマークの八幡康生主将。守ってはキャッチャーとして、打っては3番打者として、プレーでもチームを引っ張る。

東京学館新潟 八幡康生 主将:
守備の要として、キャッチャーとして落ち着いて、野手陣を落ち着かせてプレーできるようにしていくことと、バッティングの面では積極的に攻めた野球をできればと思っている

初戦は9日第3試合で強豪・市立和歌山と対戦する。

初の大舞台でどんな戦いを見せてくれるのか…八幡主将は「甲子園でも、やってきた野球をさらにレベルアップさせて新潟県代表として良い野球ができるように頑張っていきたい」と意気込んだ。
(NST新潟総合テレビ)