佐賀県で大きな被害が出た大雨から7月17日で1週間。観測史上最大の雨で30棟以上の住宅が土砂による被害を受けた佐賀市富士町では、ボランティア活動が続けられているが、復旧にはまだ人手と時間がかかる見通しだ。
家の中に大量の土砂が…
佐賀市富士町の水路に岩や土砂が流れ込み、流れをせき止めた。そして、あふれた土砂が住宅まで流れ込んだ。

家の中に流れ込んだ大量の土砂。床一面に泥が堆積し、家具も浸水した。佐賀市富士町上無津呂の吉浦浩之さんが、避難所から帰宅すると自宅の様子は一変していた。翌日から自宅の土砂をかき出す作業を続けている。

佐賀市富士町では、10日の未明から観測史上最大を記録する雨が降り、各地で倒木、土砂崩れが発生。吉浦さんの住宅には18日、ボランティア約20人が訪れ、家財の運び出しや土砂の搬出を行っていた。
床下にも土砂が20cm堆積
一方、被害は見えない部分にも。

吉浦浩之さん:
あぁ、もう20cmくらいありますね。向こう(隣の部屋)は7、8cmくらいだったんですけど

家の基礎にある換気口から土砂が流れ込み、床下に20cm堆積していた。
ーー今までこういった被害は?

吉浦浩之さん:
床下に土砂が流れ込んだのは初めてですね

そのままにしておくと、湿気や細菌の繁殖により、住民の体調に悪影響を及ぼすため、取り除くことにした。

吉浦浩之さん:
畳剥いで下の泥を乾燥させないと。ある程度乾いてから上げてもらう

土砂を出すため、合わせて約30畳分の床板を剥ぐ必要があるという。
ーー家財も全部出さなくてはいけないから1人では厳しい?

吉浦浩之さん:
全く何もできない。今ボランティアの方に来てもらっているので助かっています
30棟以上が「めちゃくちゃに」
17日から続くボランティア活動のかいもあり、家財の運び出しは順調に行われている。一方で、周辺の住宅や田畑も被災し、地域全体に被害が広がっている。

吉浦浩之さん:
いやーちょっと先行きは分からないですね。この辺皆さん被災して、田んぼとか水路とか全部やられていますので。とりあえず私が家の事をやっていますが、皆さんめちゃくちゃになっていますので

町内では30棟以上の住宅が同じように被災しているとみられ、復旧にはまだ時間がかかる見通し。今後の継続的な支援が求められている。
(サガテレビ)