ネットとリアルの融合を加速

ユニクロの国内最大級の店舗が6月19日、東京・銀座にオープンする。

1階から4階までの吹き抜けが開放的な店舗は、約5000平方メートルと国内最大級を誇る。

1~4階まで吹き抜け

これまで旗艦店といえば、ブランドの顔として赤ちゃんから大人まで豊富な品ぞろえや売り場の広さなどが強みだったが、ネット通販の台頭とともに変化を見せている。

ファーストリテイリング・柳井正会長兼社長:
情報製造小売業=デジタルコンシューマーリテールというふうに言っています

ネット通販につながる売り場を展開

リアルとネットを融合させる店舗作りを目指すユニクロ。

この店舗では、ユニクロのアイテムを使ったさまざまなコーディネートを表示し、気に入ったアイテムが店内のどこに置かれているかを地図で教えてくれるサイネージに、スマホでオリジナルデザインのTシャツを作れるコーナーを充実させるなど、ネット通販につながる売り場になっている。

商品の売り場を表示

一方で、リアル店舗ならではの仕掛けも…

違う素材のものを並べて速乾性を比べたり、商品の機能性を伝える展示スペースが設けられている。

機能性肌着「エアリズム」とコットンで帆をはり、それぞれ通気性を比較するヨットや、砂を落として生地のさらさら感、肌触りを比較するものなど目で見て体験できる展示がずらり。

「エアリズム」とコットンのさらさら感を比較展示

さらに、ユニクロのTシャツの歴代商品を展示したコーナーや、アーティストやデザイナーとコラボレーションした作品の展示など博物館さながらの楽しさもちりばめられている。

Tシャツの歴代商品を展示

また、子どもが遊べるスペースには絵本も並べられ、家族で楽しめる工夫も。ユニクロが目指すアパレルの形とは・・・

2020年代の世界のアパレル小売業を変える

ファーストリテイリング・柳井会長兼社長:
コロナで時代が変わって流れが速くなったと思う。行って良かったという体験ができる…そういう店が生き残れるのではないかと思いますし、2020年代の世界のアパレル小売業を変える、あるいはアパレル小売業じゃなくなる…そういう世界にもっていきたいなと思っています

新たな価値感が見いだされる時代の中で、今後、アパレル業界の形が変わっていきそうだ。

ネット通販と多店舗展開のコンビはコスト面で大きなメリット

Live News αのスタジオでは社員全員がリモートワークで働く会社キャスター取締役COOの石倉秀明さんにオンラインで話を聞いた。

三田友梨佳キャスター:
ネットとリアルの融合と言うことですが石倉さんはいかがですか?

(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
そうですね。ユニクロはアパレルブランドの中でもネット通販の売上高が今日本一なんです。ただ全体の売り上げに占めるネット通販の比率は今11%ほどで、これは業界平均と同じくらいなんですね。ただユニクロはここ数年で一気にネット通販の比率を拡大してきているのでこの方針は続いていくと思います

三田友梨佳キャスター:
やはりネット通販はアパレル業界全体でもさらに広がっていくと思われますか?

(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
そうですね。何年も前からリアル店舗がショールーム化していく…そこで新たな体験をしたり、商品の試着をして買うのはネット通販でというのは言われてきていました。ユニクロの場合はネット通販で購入した人の44%が逆に店舗に受け取りに来るという行動が起きています

三田友梨佳キャスター:
その44%はどういった方が利用されているんですか?

(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
もちろん目的として送料を無料化したいという方もいると思いますし、ユニクロはかなり多くのところに店舗があるので家で待っているよりも、ネット通販で購入して帰り際に自宅近くのユニクロに寄って受け取った方が結果的に早いという方が多いと思います。ユニクロとしてもネット通販で購入いただいてそれを店舗で受け取る比率が増えてくると、店舗内にある在庫を渡せばいいとなり、ネット通販のためだけに倉庫を増やしたり物流網を増やしたりといったコストがかからなくなるのでメリットは非常に大きいと思います。これは多店舗展開しているユニクロならではのメリットだと思うので、こういったメリットを活かした展開は今後も増えてくると思います

三田友梨佳キャスター:
感染拡大によって人の暮らしが変容する中、そのニーズにどれだけ迅速にかつ的確に対応できるかというのが今後のビジネス展開のカギとなるのかもしれません

(「Live News α」6月18日放送分)